徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

柳川随想

2022-11-09 19:43:08 | 文芸
 昨日は京都祇園で「かにかくに祭」が行われたと今朝ネットニュースで見た。祇園をこよなく愛した作家であり歌人でもある吉井勇を偲ぶ祭である。祭の名は吉井が詠んだ「かにかくに 祇園はこいし寝るときも 枕の下を水のながるる」という歌に由来する。
 そんなことを考えていたら、妹が「ひつまぶし」を作って持ってきた。材料は柳川の若松屋で買ってきたらしい。柳川と聞けばまず思い出すのは北原白秋。吉井勇と北原白秋は、明治40年、歌人与謝野寛が、まだ学生だった木下杢太郎、北原白秋、平野万里、吉井勇の4人を引き連れ、九州を中心に各地を旅した「五足の靴」の仲間。世の中は不思議な偶然で話がつながることがよくある。
 そういえば柳川にもしばらく行っていない。機会を見つけて再訪したいものだ。


柳川沖ノ端のどんこ舟

 「水辺立秋」は北原白秋の詩集「思ひ出」の中の「柳河」「立秋」「水路」などをモチーフとして、白秋の詩の世界を長唄にしたもの。