徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

初午と「はかま踊り」

2025-02-07 20:55:18 | 音楽芸能


 昨日は熊本城稲荷神社の初午大祭が行われ多くの参拝者で賑わっていた。稲荷神の神使はきつねだが、この神社にはそれとは別にきつね伝説がある。加藤清正が24歳の時、太閤秀吉から肥後北半国十九万五千石を与えられ、肥後国に入った時、近江長浜から付き随った二匹の兄弟きつね(霊狐)のうち弟の「緋衣大明神」が祀られている。そんなことを考えながら参拝していると、大河ドラマ「べらぼう」に登場した九郎助稲荷の神使であるきつねの化身、花魁姿の綾瀬はるかが頭に浮かんだ。きつねの化身が女性なのは、稲荷神社の主祭神であるウカノミタマが女神だからなのかななどと思いながら、7年ほど前に城彩苑わくわく座で行われた舞踊団花童の初午おどりのことを思い出した。たしか、はつ喜流月若さんがきつねの舞を披露した。あれは何という舞だったのかが気になり、帰ってから調べてみたが、当時撮った映像の中には見つからなかった。YouTubeを検索してみると志場隆さんが撮られた玄宅寺舞踊会の中にその映像があった。題名は「はかま踊り」とあった。これはそもそもどんな曲目なのか調べてみると、広島県民謡の中に「袴踊り」というのがあった。「はかま」というのは徳利袴のことで、かつては芸妓たちが袴をパカパカ鳴らして唄い踊っていたらしい。元唄は信州長野の馬子唄らしいのでさもありなんという感じだ。広島では名物の「杓子」に持ち替えて踊られているらしい。
「安芸の宮島 まわれば七里 浦は七浦 七えびす」
というフレーズは各地の民謡でも唄われているようだ。
 そんなわけで初午と「はかま踊り」の関係は未解明のままである。今度、中村花誠先生にお会いした時にお尋ねしてみよう。


2018.2.3 城彩苑わくわく座 舞踊団花童の初午おどりではつ喜流月若さんが踊った「はかま踊り」

   ▼志場隆さんが撮られた玄宅寺舞踊会での「はかま踊り」(2017.9.29)
〽安芸の宮島 まわれば七里 浦は七浦 七えびす