ふうたの雪まつり/あまんきみこセレクション4 冬のおはなし/三省堂/2009年
人間になって”かまくら”にいきたいというきつねのふうた。
山のおじいさんからきいた人間にばける3つの方法の三つめがどうしても思い出せません。
タクシー運転手の松井さんの車にあやうくぶつかりそうになったふうたですが、松井さんのアドバイスで何とか男の子になることができます。
松井さんはふうたをかまくら通りでおろし、また走り始めます。
松井さんは、何度か通りをとおりますが、そこにはふうたの後姿がみえます。かまくらを楽しんできたのかとおもっていたら・・・・。
シャイなふうた、じつはかまくらにはいりたくてもはいれなかったことに気がついた松井さんは、一緒に入ろうと声をかけます。
「おいしいね」と同じ言葉を八回も繰り返すふうた。かまくらのかで食べた重箱のごちそうが、よほどおいしかったようです。甘酒はおなかをあっためてくれます。
かまくらは雪国ならではの光景。かまくらのなかって意外とあたたかいものです。
かまくらのあたたかさが、そのまま話のなかのあたたかさです。
あまんさんのお話は、善と悪、金持ちと貧乏、やさしいじいさんといじわるじいさんなど白黒をはっきりさせるえがきかたではありません。
どのお話も、ほっこりするというのがぴったりです。
ふうたくんは、春夏秋冬全ての季節のおはなしにでてきます。