どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

チェコの人形劇

2018年07月30日 | ちょっと遠出
 大使館にはいったのははじめて。


 チェコのアルファ劇場の人形劇がチェコ大使館で。

 「三銃士」ですが、チェコ語ではじまりどうなるかとみていました。さすがにダルタニアンだけはわかりました。

 下のスクリーンに日本語の字幕があったのですが、後方にすわっていたので、はじめは気がつかず、気がついてもフラットな客席なので最後までみえませんでした。

 しかし、場面展開のはやさ、人形のコミカルな動きでなんとかイメージがつたわりました。ちいさな子どもさんも多かったのですが、多分楽しさは伝わったのでは。

 舞台の前では二人が楽器を使って歌ったり、舞台を三つに分けて、役者のかたが顔を出したりと、日本の人形劇とはだいぶちがっていたようでした。



 大使館も色々イベントを開催しているんですね。いまさらながら気がつきました。

 これまで読んだチェコの昔話が人形劇になることも思い浮かべました。

くじらの だいすけ

2018年07月30日 | 絵本(日本)


    くじらのだいすけ/天野祐吉・作 梶山 俊夫・絵/福音館書店/1967年

 「むかしむかし」と、昔話風ですが、クジラが山にいたころとはじまり、海で暮らすようになったという由来話でもなさそうです。

 おおきなクジラが、歩くと山がゆれて、みんなに迷惑をかけるからと何十年もじっと、すわったきり。

 山のお祭りの日、はっくしょんと、おおきなくしゃみをすると、やぐらも提灯も、動物たちもすっとんでしまいます。
 「だいじなみんなのお祭りをだいなしにしてしまった」となげくクジラでしたが、カラスが「わざとしたんじゃない」となぐさめ、クジラがカラスと、どしんどしんと歩き出し、いったさきは海。

 クジラにふきとばされた動物たちが、おこっていないぞ!とよびかけても、クジラにはよく聞こえず、おこって追いかけてきたに違いないと、クジラのだいすけは、舟で逃げ出します。しかし、その舟が小さすぎて壊れてしまい、海の底へ。
 ところが海の中で、からだがかるくなり、すうーっとうかぶと、すいすい進み始めます。

 ひろい海で、だれにも迷惑をかけないからと泳ぎ始めたクジラに、みんなは、いつまでも元気にくらせよとよびかけます。

 みんなの気持ちはクジラにつたわったようですよ。

 動物たちにとって、クジラの背中はすべり台になったり、大きな体はかくれんぼするのに格好の場所だったので、山でも人気者でしたが、やっぱりクジラは海かな!

 「これからもなかよくしような」という優しい動物たち。

 でもでも、誰に気兼ねすることなく暮らせるのが一番のようです。

 動物たちがもつ提灯が印象にのこりました。