たいこたたきの少年/バーナデット・ワッツ:文と絵 松永 美穂・訳/西村書店/2018年
出版社の紹介には、イエスの生誕にまつわるクリスマスソング〈リトル・ドラマー・ボーイ〉が愛らしい絵本になりましたとありました。
天涯孤独で家もない、ひとりぼっちのベンジャミンは、たいこをたたいて、いつもみんなを楽しませていました。
ある日、うまれたばかりの王さまのたんじょうをいっしょにおいわいしようとさそわれます。
けれど、貧しいベンジャミンは、みすぼらしい服を着ていて、さしあげるものもないとしり込みします。
それでも、王さまはどんな服をきているかるかなんて気にしない。心のなかだけをごらんになるのよという、なかよしのレイチェルに誘われて、ベンジャミンも王さまのところにいくことになりました。
もっているものといえばたいこだけのベンジャミンが、たいこをたたくと赤ちゃんがうれしそうに顔をかがやかせます。
なにも持っていなくても、だれかを幸せにすることができるというメッセージでしょうか。
昨年12月のはじめに出版されていて、クリスマス時期にぴったりの絵本です。であうのがちょっと遅すぎました。
三角屋根がたちならぶ町、小鳥、ねずみ、犬、アヒル、ネコなどの小動物も存在感がある素敵な絵です。