おばあちゃん/谷川 俊太郎・文 三輪滋・絵/いそっぷ社/2016年
1982年の復刻改訂版とありました。
認知症になったおばあちゃん。
食べたごはんをすぐ忘れたり、息子のことを忘れたりと、認知症のことがでてくるのは、ごくごく一部。
おばあちゃんがうちゅうじんになったという”ぼく”
「お父さんもお母さんも、年をとるとうちゅうじんに ぼくもいまにうちゅうじんになります。」とあって、どっきりしますが、今のご時世、なにがまっているか想像できません。
認知症になると、これまでとは全く違う世界がまっているのは間違いありません。
医学の進歩が光明をもたらしてくれるのを願わずにいられません。
ごんぎつね/作:新美 南吉 絵:諸橋精光/鈴木出版/2005年
幼稚園、保育園では無理という先入観がありましたが、じっと聞いてくれるとあって、どこかの機会で読んでみたいと思いました。
紙芝居としては24枚とややながめ。
ごんぎつねがかわいらしく描かれているだけに、ラストがなんともせつない。
手元に黒井健さんの絵本がありますが、色調がだいぶ違っています。黒井さんの絵は、淡い感じですが、諸橋さんの絵はガッシリした油絵をみているようです。
とりわけ、表紙の唐辛子と彼岸花、ススキが印象的です。
原作には「いつもは赤いさつま芋みたいな元気のいい顔が、きょうはなんだかしおれていました」と兵十の顔が表現されていますが、紙芝居では、省略されていて、絵で兵十の様子がつたわってきます。