どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

みんなそれぞれ きのいいなかま

2019年10月19日 | 五味太郎

    みんなそれぞれ きのいいなかま/五味太郎/絵本館/1994年

 

 手のひらサイズの絵本で、一ページ一ページ独立していて 思わずニヤリです。

 家の中にある、ミルク入れ、電話(固定電話)、テレビ、テーブル、いす、タンス、時計、カバンなど、身近なものがでてきて なにやら やりとりです。

 「なんだかよくわからないけれど とにかく おこりっぽい とうがらし団」「会議ばかりやっているのに なんにも決まらないきゅうり会社の社員」「けっこう あちこち旅をしているのに いっこうに賢くならない 旅行カバン氏」というのは、人に対する皮肉?

 食べ物のメニューをとめている画鋲は、「いつも力をあわせてくらしている兄弟」で、葛飾北斎の絵は「北斎先生を目標に 今日も練習にあけくれる波の若者」とサーファーと重ねています。

 おっと とおもう視点がいっぱいです。

 そして最後は、皿の上の骨だらけの魚が 「ではみなさん ぼくはこれで 失礼しますごきげんよう と ていねいにあいさつするホネ氏」です。