じいとてんぐの とりかえっこ/原作・渡部豊子 脚本・絵:藤田勝治/童心社/2023年(12画面)
ある日、じいさまは、てんぐさまに声をかけられ、すみやきしょうばいと てんぐしょうばいをとりかえた。
すみやきのじいさまのかっこうをして ばあさまのいる家にいったてんぐさま。ばあさまのやることなすことが めずらしく 台所、畑、水汲みと ばあさまのあとをどこまでもついていった。気持ちわくるなったばあさまから 炭を焼いてこいと言われ、山へ行くが やりかたが わからない。煙で、赤い顔は黒くなって、たちまち お手上げ。
いっぽう、じいさまがもらったのは、どんなものでも ふきとぶうちわ、すがたがきえるかくれみの、地面をかるくけると、とりのように そらをとべる 下駄。
山の奥だから だれもいない。かくれみのを 着ても着なくても同じ。そこで下駄で地面をかるくけって、あっちこっち とびまわって いい気持ち。ところが、そろそろ おりようとおもったが、降り方がわからない。
隣の芝生は青く見えるが 見えない苦労はつきもの。
ばあさまの いかりの表情が 迫力満点。