Mars&Jupiter

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デイヴィッド・ダイアモンドの「この聖なる地」を聴きながら、横浜から和田町まで歩く

2008-02-05 06:43:14 | 古典~現代音楽北アメリカ編
昨日は横浜から和田町駅まで歩きました。
さすがに昨日降った雪は、
ほとんどなくなっていたようでした。
昨日途中で聴いたのは、「この聖なる地」。
1915年生まれのデイヴィッド・ダイアモンドの曲である。
1963年に初演された作品らしいが、
前衛的ではなく保守的な曲で、
アメリカらしいロマンティックな曲である。

何しろ、リンカーンのゲティスバーグ演説を
合唱にしてしまった壮大な曲だ。
演説を合唱にしてしまうところに自ずと無理はあるが、
そんなことは関係なく静かに始まった曲は、
バリトンの力強い独唱からやがて大合唱へと向かい、
クライマックスへと向かっていく。
あの有名なby the people,for the people,
of the peopleということばが、
12分過ぎあたりで登場し、
最後の大合唱の中でも感動的に歌われる。
終わり方は、マーラーの交響曲第8番の最終部を思わせる
壮大な感じで終わり、いかにもアメリカらしい。

アメリカという国は国家分裂という危機を、
この南北戦争を通して回避した。
リンカーンのゲティスバーグ演説は、
その分裂の危機にあったアメリカの人々に、
国家という幻想を与えたような印象もある。
国家って何だろうという重要な問題がここにある。
最初から国家というものは存在しなかったが、
その実態を持つようになるのは、
18・19世紀になってからだろうなとも思う。
アメリカはこういう曲があって、
アメリカたりえるのかもしれない。
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