Mars&Jupiter

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ヤナーチェクの「グラゴル・ミサ」を聴きながら横浜から和田町まで歩く

2008-02-23 13:46:02 | 古典~現代音楽チェコ編
昨日は横浜から和田町まで歩く。
途中聴いたのはヤナーチェクの「グラゴル・ミサ」。
今回からは東ヨーロッパ編に入る。
1926年に作曲された「グラゴル・ミサ」は、
ソプラノ、アルト、テノール、バスの独唱と
混声合唱、管弦楽とオルガンのための作品で、
序奏は管弦楽とオルガンのみによる音楽だが、
そのスケールの大きさを感じさせる曲に魅せられ、
色々な演奏家のCDをつい買ってしまう。
昨日聴いたのはルドルフ・ケンペ指揮
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団による盤。

歌詞は、ミサで使われるラテン語の通常文を
古代スラヴ語に訳したものを使っている。
9世紀頃にあった大モラヴィア王国において
布教活動を行った兄弟の宣教師、
キリールとメトディウスが考案した文字を
「グラゴル」というところからとっている。
そのことを知らないで曲を聴くと、
ミサの通常文によるものとは思わないだろう。
スラヴ主義的な部分が強く出ているのは、
音楽だけではなく、歌詞にも関係している。

その曲の中で、印象的なのは、
第4曲の「信仰告白」ではないだろうか。
全曲の中で特に長いこの曲に、
スラヴ的な部分、そして美しさと荒々しさ、
ヤナーチェクらしい独創的な音楽の世界がある。
こんな音楽は他の作曲家にはできないだろう。
それほど強烈な個性を持った作品である。
コメント
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