ウェーバーのクラリネット協奏曲第１番ヘ短調作品73を聴きながら片倉町から和田町まで歩く

今日は片倉町から和田町まで歩きました。
いよいよ始業式、大変そうな毎日が始まると、
悪夢のような夢を朝方に見て思ったのでした。
途中聴いたのは1786年生まれのウェーバーの作品。
クラリネット協奏曲第１番ヘ短調作品73は1811年に作曲された。
その前に作曲したクラリネット小協奏曲に感動した
バイエルン国王マクシミリアン１世の依頼により、
二つのクラリネット協奏曲が作曲されたが、
このクラリネット協奏曲第１番は同年６月13日に作曲された。
今回聴いたＣＤはザビーネ・マイヤーのクラリネット、
ブロムシュテットの指揮、シュターツカペレ・ドレスデンによる。
第一楽章アレグロは、自由なソナタ形式で書かれている。
まるでオペラの前奏曲を思わせるような管弦楽による演奏に続き、
哀愁を漂わせた悲劇的な主題を奏すクラリネット独奏が入り、
もう一つの主題は一転して明るく対照的である。
クラリネット奏者の高度な演奏技術を発揮する場面も設けられ、
協奏曲であるのに劇的であり、そこがウェーバーらしい。

第二楽章アダージョ・マ・ノン・トロッポは、
クラリネットが歌うような旋律を奏でて始まる。
三部形式によるこの楽章は、のどかで牧歌的である。
中間部は打って変わって少し感傷的であるが、
ホルンの吹奏が入ると再び牧歌的な感じになる。
このホルンとクラリネットの掛け合いが何ともいい。
最後は冒頭の部分が再び現れ、ホルンも加わり、
天上的で平和的な静けさの中で終わる。
第三楽章ロンド、アレグレットは、
オペラの序奏を思わせるような軽快な音楽で、
クラリネットの奏する旋律も舞踏的で華麗である。
途中音楽の雰囲気が変わって、
クラリネットの寂しげな旋律が奏されるが、
その歌うような旋律はクラリネットの音色に合っている。
再び最初の軽快で華麗な音楽になり、
クラリネットもそれに応え、あざやかな演奏技術で飾り、
オペラ風の音楽を奏でながら、管弦楽とともに華麗に終わる。