「鎌倉小町の家」がお引渡しを迎えました。
家の内外ともに壁の色がグレートーンになっていて、そのぶん窓から入る自然光が印象的に見えます。
特に、障子越しに入る光は、白い光となってその印象がよりいっそう鮮やかになります。
海外旅行にて、教会のステンドグラスなどを通した崇高な光に身を浸しながら、その瞬間になぜかいつも脳裏に浮かぶのは、日本の数寄屋や茶室にある、静かな白い光でした。
そんな風情を大切にしたくて、白い光を浮かび上がらせるため、この家では壁をグレートーンにしたのでした。
壁は白くすることが一般的なところを、グレートーンにすることは、建て主にとってはちょっと冒険のような心持だったかもしれません。でも、その決断をしていただいたことでこの空間が生まれることができ、建て主には感謝の思いです。