9/3(日)、一関市の大東町、千厩町、室根町の3町にまたがる標高895.4mの室根山の頂上付近の遊歩道を歩いていて、「トモエシオガマ(巴塩竃)」が咲いているのを見つけました。倒れた状態で花を沢山つけていました。
トモエシオガマ(巴塩竃)ゴマノハグサ科 シオガマギク属 Pedicularis resupinata
var.caespitosa
本州の中部地方以北の亜高山から高山にかけての草地に生える多年草で、「シオガマギク(塩竃菊)」の変異種。茎はほとんど枝分かれせず、高さは30~60cmほどになる。葉は茎の下部では対生、上部では互生し、長さ4~9cm、幅1~2cmの狭卵形で、縁には形の揃った重鋸歯がある。
8~9月、茎の上部に紅紫色の花を横向きにつける。花は長さ2cmほどで、上下2唇に分かれている。上唇は兜(かぶと)のような形で、先端はくちばし状に尖っている。下唇は横に広がり、浅く3つに切れ込んでいる。シオガマギクの花が茎に点々とついているのに対し、花と花の間がつまっていて、しかも花がねじれているので、上から見ると巴状に見える。葉の幅はシオガマギクよりやや広い。
「塩竃」は、海水を煮つめて塩をつくるためのカマド(竈)のこと。「塩竃」は「浜で美しい」ということから、「葉まで美しい」にかけた名前といわれている。
なお、この仲間は世界に約500種、日本に15種あり、高山性の「ヨツバシオガマ」、「タカネシオガマ」、花が白色の「エゾシオガマ」などが良く知られている。