peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

ヤマガシュウ(山何首烏)の果実

2006年09月07日 | Weblog

11月10日、一関市東山町長坂字東本町のJR大船渡線のガード下で、「ヤマガシュウ(山何首烏)」の果実を見つけました。信号機の周りの雑草などは刈り払われていたのに、何故かこの木本だけが残されていました。シオデの仲間だけあって、果実も良く似ていると思います。


ヤマガシュウ(山何首烏)ユリ科 シオデ属 Smilax sieboldii
山地に生える落葉つる性木本。巻きひげで他物にからみついてよじ登る。枝は緑色で、葉柄に続く細い稜がある。剛毛状の鋭い刺が枝から直角に多数出る。

 葉は互生し、葉身は長さ5~12cmの卵形で、先端は尖り、基部はハート形。ふちには小さな突起状の鋸歯がある。5個の脈が明瞭で表面は光沢がある。両面とも無毛。葉柄は長さ7~20mm、托葉から変化した長い巻きひげが1対ある。

 花:雌雄別株で、5~6月、葉腋から散形花序を出し、緑色の小さな花を多数つける。花被片はふつう6個、長さ4~5mmの長楕円形、平開してややそり返る。雄花にはふつう6個の雄しべがある。雌花には雌しべ1個と小さな仮雄しべが6個ある。

 果実は液果。直径約6mmの球形で、10~11月頃藍黒色に熟す。種子は赤褐色。

 分布:本州、四国、九州、朝鮮半島、中国

一関市東山町のユウガオ(夕顔)

2006年09月07日 | Weblog



9/4(月)、一関市東山町長坂字町の砂鉄川堤防沿いの畑に「ユウガオ(夕顔)」の果実が実っていた。美しい花の方は以前別の場所で撮ったものである。





ユウガオ(夕顔)ウリ科 ユウガオ属 Lagenaria siceraria
ユウガオ(夕顔)は、大きな果実・ふくべ(瓠)をリボン状に剥いて、のり巻きの芯などに利用するカンピョウ(干瓢)をつくるのでおなじみであるが、夕暮れと共に咲き始めるこの花は、昔から広く鑑賞されてきたという。和名は、夕方から白い花が咲くことに由来する。

 有名な清少納言の「枕草子」や紫式部の「源氏物語」の”夕顔の巻”にも記載されている。黄昏の中に浮き出るように咲き始める花は、何か物悲しい影を宿しているようにも見える。

 アフリカ原産ともインドおよびアビシニア原産ともいわれ、古くアジアの熱帯地方に広く分布したもの。ユウガオは中国や日本で多く栽培されているが、欧米ではほとんど栽培されていないという。

 花は形がトウガンに似ているが白色で、夕方開き翌日の午前中にしおれる。果実には球形または下部の膨れた扁球形の丸ユウガオと、直径15cmぐらい、長さ60~75cmぐらいの円筒形になる長ユウガオとがある。
 カンピョウ(干瓢)用としては丸ユウガオが主に栽培され、直径30cm余り、重いものは15~16kgに達する。花期:6~8月、収穫期:7月~11月頃。別名:カンピョウ(干瓢)。漢名:壺慮

 ウリ科の野菜としては、キウリ(胡瓜/黄瓜)、マスクメロン、スイカ、クリカボチャ(セイヨウカボチャ)、カザリカボチャ、トウガン、ヘチマ、ヒョウタンなどがある。

 なお、ヒルガオ科の「ヨルガオ(夜顔)」も、夏の夕方に芳香の強い白い花を開くので「ユウガオ」とも呼ばれ混同されやすいが、植物学上のユウガオ(別名:ふくべ・瓠)は、果実をカンピョウ(干瓢)の原料などにするウリ科の植物。