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peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

一関市東山町のハゴロモルコウソウ(羽衣縷紅草/羽衣留紅草)

2006年09月15日 | Weblog



9/12(火)、一関市東山町松川の住宅街で「ハゴロモルコウソウ/モミジバルコウソウ」が咲いていました。





ハゴロモルコウソウ(羽衣縷紅草/羽衣留紅草)ヒルガオ科 ルコウソウ属 Quamoclit pennata
 熱帯アメリカ原産の非耐寒性つる性の春まき1年草。江戸時代に「カボチャアサガオ」の名で栽培された「ルコウソウ(縷紅草/留紅草)(Quamoclit pennata=Ipomoea)と江戸時代末期に観賞用として渡来した「マルバルコウソウ(丸葉縷紅草/丸葉留紅草Quamoclit coccinea」との交雑によってつくられたもので、「モミジバルコウソウ(紅葉葉縷紅草/紅葉葉留紅草)」とも呼ばれる。

 ルコウソウ(縷紅草/留紅草、別名:サイプレスバイン)の茎は支柱を左上がりに巻いて登り、2~4mに伸びる。葉は互生し、細かく羽状に細かく切れ込む。この葉を「縷(細い糸)」に見立てて「縷紅草」の名がつけられたという。

 6~10月、葉のつけ根から延びた花柄の先に筒先が星形の真っ赤な花が2個ずつ咲く。花は直径2cmほどで日中もしおれず咲き続ける。白花の品種もある。

 マルバルコウソウ(丸葉縷紅草)の茎は紫褐色で左巻きに伸び、ハート形の葉が互生するが、ハゴロモルコウソウの葉は粗く深く切れ込む。夏から秋にかけて咲くマルバルコウソウの花が朱紅色で5角形の小さな花なのに対してハゴロモルコウソウ/モミジバルコウソウの花は、大きい5角形で明るい赤色が美しい。

北上市飯豊のミヤギノハギ(宮城野萩)

2006年09月14日 | Weblog




東北自動車道の下り車線を走っていると、北上市の北部で「県農業研究センター」という大きな看板が目につきます。同居者が「物見台か砦のようなものがあるので確かめたい」というので9/13(水)に行ってみました。(北上市飯豊地区)
 ここには、小公園がつくられていて、いろいろな樹木などが植えられていました。「ミヤギノハギ(宮城野萩)」も今を盛りと咲いていました。










ミヤギノハギ(宮城野萩)マメ科 ハギ属 Lospedeza thunbergii
東北・北陸・中国地方の山野に自生する落葉低木で、高さは1~2mになる。花がきれいで樹勢が強いので、ハギの仲間の中では公園や庭園に最もよく植えられている。茎は束生しよく枝分かれし、枝はしなやかで、花の時期には先端が地面につくほど枝垂れる。

 葉は互生し、有柄の3出複葉。小葉は両端の尖った楕円形または長楕円形で長さ3~5cm、表面は無毛で裏面は伏毛が多い。

 7~10月、葉腋から花序を出し、紅紫色の蝶形花を多数つける。花は長さ1.5~2cmで、萼片は鋭く尖る。花序は葉より長い。花色が白い変種の「シロバナハギ(白花萩)」もある。分布:本州(東北、北陸、中国)

 なお、ハギ(萩)の仲間には、ヤマハギ(山萩)、マルバハギ(丸葉萩)、ツクシハギ(筑紫萩)、ニシキハギ(錦萩)などがある。

北上市&一関市東山町のツリフネソウ(釣舟草/吊船草)

2006年09月14日 | Weblog
北上市のタネをいっぱいつけたツリフネソウ(釣舟草/吊船草) 9月13日(水)

9/13(水)、北上市の農村部で、花とタネを沢山つけた「ツリフネソウ(釣舟草/吊船草)」を見つけました。稲田のわきを流れる小川の縁に群生していました。






一関市東山町のツリフネソウ(釣舟草/吊船草) 8月24日(木)



8/24(木)、一関市東山町田河津の矢ノ森地区の川の中に生えている「ツリフネソウ(釣舟草/吊船草)が花を咲かせていました。ただ、咲き始めたばかりで、ほとんどが1~2個のみでした。





2005年9月13日の東山町矢ノ森地区のツリフネソウ(釣舟草/吊船草)



 昨年(2005年)の9月13日、同じ矢ノ森地区の道路沿いで写したツリフネソウは沢山花をつけていました。




ツリフネソウ(釣舟草/吊船草)ツリフネソウ科 ツリフネソウ属 Impatiens textori
山中の湿った場所や水が流れ落ちる場所、水辺などに生える1年草で、しばしば群生する。高さは50~80cmぐらい。茎は赤味を帯びるものが多く、節がふくらむ。葉は互生し、長い柄があり、長さ5~15cmの広披針形。先端は尖り、縁には小突起のある鋸歯がある。

 花期は7~9月。花は紅紫色で長さ3~4cm。花の色が白色(淡いピンク)のものもあるという。

 ツリフネソウの仲間の花は、いずれも花弁が3個ある。萼片も3個あるが、花弁と同じ色なので花弁のように見える。萼片のうちの1個は大きく袋状(筒形)になり、先端は細長い距になっているが、ツリフネソウは距が渦巻き状に巻き込んでいるのが特徴。
(よく似た「キツリフネ(黄釣舟/黄吊船)の距の先は下に曲がるだけで、巻き込むことはない。)

 和名は、花柄からつり下がる花を、花器の釣舟/吊船に見立ててつけられたという。

 ホウセンカの仲間で、果実は細い紡錘形。果実は熟すと果皮が裂けて種子が飛散する。キツリフネよりやや明るい場所を好む。分布:北海道~九州

青森県立美術館のヤナギタデ(柳蓼)

2006年09月11日 | Weblog





9/10(日)、2006年7月13日に新築開館した青森県立美術館で、開館記念展として開催されている”シャガール「アレコ」とアメリカ亡命時代”を見に行って来たのですが、この美術館の裏口のほうに「ヤナギタデ(柳蓼)」の花が咲いていました。ここからだと歩いて5分ぐらいで、隣接する(縄文時代の巨大集落遺跡である)三内丸山遺跡に行くことができます。表側には広大な無料駐車場やトイレがあります。









ヤナギタデ(柳蓼)タデ科 タデ属 Polygonum hydropiper
水辺や湿地に生える1年草で、高さは40~60cmになる。葉は互生し、長さ3~10cmの披針形で両端が尖り、日に透かしてみると、小さな明るい点(腺点)が密に見える。托葉は筒形で、ふちに短い毛がある。和名は葉が柳に似ていることによる。
 花期は7~10月。白~淡紅色の小さな花が細長い花穂になって、茎の上部や枝先につく。花穂の先は垂れる。蕚には透明な腺点が密にある。秋は紅葉が美しい。
 
「蓼食う虫も好く好き」のタデ(蓼)は、このヤナギタデ(柳蓼)のことで、葉にピリッとした辛味があるのが特徴。葉を香辛料やタデ酢に利用し、若芽を刺し身のつまにするため、いくつかの品種が栽培されている。食用に利用される唯一のタデなので、「マタデ(真蓼)」または「ホンタデ(本蓼)」とも呼ばれる。
分布:日本全土

ヤマガシュウ(山何首烏)の果実

2006年09月07日 | Weblog

11月10日、一関市東山町長坂字東本町のJR大船渡線のガード下で、「ヤマガシュウ(山何首烏)」の果実を見つけました。信号機の周りの雑草などは刈り払われていたのに、何故かこの木本だけが残されていました。シオデの仲間だけあって、果実も良く似ていると思います。


ヤマガシュウ(山何首烏)ユリ科 シオデ属 Smilax sieboldii
山地に生える落葉つる性木本。巻きひげで他物にからみついてよじ登る。枝は緑色で、葉柄に続く細い稜がある。剛毛状の鋭い刺が枝から直角に多数出る。

 葉は互生し、葉身は長さ5~12cmの卵形で、先端は尖り、基部はハート形。ふちには小さな突起状の鋸歯がある。5個の脈が明瞭で表面は光沢がある。両面とも無毛。葉柄は長さ7~20mm、托葉から変化した長い巻きひげが1対ある。

 花:雌雄別株で、5~6月、葉腋から散形花序を出し、緑色の小さな花を多数つける。花被片はふつう6個、長さ4~5mmの長楕円形、平開してややそり返る。雄花にはふつう6個の雄しべがある。雌花には雌しべ1個と小さな仮雄しべが6個ある。

 果実は液果。直径約6mmの球形で、10~11月頃藍黒色に熟す。種子は赤褐色。

 分布:本州、四国、九州、朝鮮半島、中国