冷凍状態の仔牛のスネ肉(コンフィようにだいぶ前に買ったもの)を、いい加減消費しないと、と思いつつ既に一ヶ月、やっと使うこととなった。寒くなってきたし「ポトフ」がいいのではないか、ということで時間だけはかかるが手間はかからない「仔牛のポトフ」を作ることにした。仔牛は、600グラムほどだった。ちょっと少ないと思ったが、まあ廃物利用みたいなものだからと、他の野菜、キャベツ(畑のもの)、人参、玉葱、セロリと共にひたすら煮る。仔牛は一晩塩漬けにしたことが唯一の一手間か。蛋白になりがちな肉が、これによって味に深みが増す。あと、ベイリーフは、この前Tくんから貰った自家製のものを使う。
4時間ほど煮込んだら、スープはきれいな琥珀色になり、今はあまり見る機会がないが、コンソメのような色つやであった。味は、やはり600グラムはちょっと少ないか、と思うぎりぎりのところで、まあ良いんではないかと思えるレベル。少なくともスープの素などは全然必要ない。仔牛肉は、適度にゼラチン質があり、親牛のスネ肉よりしっとりしている。良い材料であると思う。野菜もたっぷりの「ポトフ」、これからの季節にはぴったりである。しみじみうまいと思う秋の夜であった。マスタードがなかったので、乳鉢で潰した黒胡椒を試しにかけてみたが、これも結構いけた。