今年は早くもラーメンを二回も食べてしまった。年に三四回が普通のペースなので、既に平均の半分を超えた計算だ。こういうのは不思議なもので、年を通して食べるペースが平均化されるのではなく、ある時に集中したりするものである。それがたまたまこの一ヶ月だったのだ。と言っても二回だけの事だが。
ここに何度も同じようなことを書いているので、書いてる本人も気が引けるが、ラーメンというのは、本当食べても心底美味いと思ったことがない。結局、不味くなければいいという食べ物で、何故に世の中あれほどラーメンラーメンと騒ぐのか全く理解できないのだ。で、今回食べた所は、所謂「こだわりのラーメン屋」系で、スープは流行りの魚介系のスープをミックスさせたりするもの。チャーシューもそれなりに気を使っていることが分かる。一つはじっくり煮込んでとろとろになった三枚肉で、もう一つはそれほど煮込まないが肉自体がしっとりしてしかも臭みがない肩ロース?のちょっと洗練されたチャーシュー。ところが残念ながら、個人的にはラーメンにチャーシューはいらない派なので、この点に関しては猫に小判のようなものだ。
確かに店によって味は違うのだが、その差異がこれは美味いというレベルに達したことはない(だからといってそんな店を探そうなどとは決して思わない、それはないものねだりだから)。色々拘るよりは、昔の、トリガラのみのスープの、ナルト、シナチク、ノリの乗ったちょっと洗練されないラーメンが望ましいのだが、結局それは、郷愁の味、幻の味ということになってしまうのである。