ピカビア通信

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映画ベストテン

2013年02月08日 | 映画

 

雑誌「映画芸術」の2012年ベスト&ワーストテンというのが発表された。雑誌そのものは見たことがないが、このベスト&ワーストテンは、他の、例えばキネマ旬報や新聞社などのものとは違いちょっと面白いので必ず見る。幾人かの選者がそれぞれベスト&ワーストテンを点数表示しそれを総計したというものだ。以下がそのベスト&ワーストテン。


【ベストテン】
1位 『かぞくのくに』(監督/ヤン・ヨンヒ)
1位 『苦役列車』(監督/山下敦弘)
3位 『Playback』(監督/三宅 唱)
4位 『旧支配者のキャロル』(監督/高橋 洋)
5位 『桐島、部活やめるってよ』(監督/吉田大八)
6位 『先生を流産させる会』(監督/内藤瑛亮)
7位 『黄金を抱いて翔べ』(監督/井筒和幸)
8位 『ライク・サムワン・イン・ラブ』(監督/アッバス・キアロスタミ)
9位 『その夜の侍』(監督/赤堀雅秋)
10位 『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(監督/入江 悠)
*『かぞくのくに』『苦役列車』は同率1位


【ワーストテン】
1位 『希望の国』(監督/園 子温)
2位 『ヒミズ』(監督/園 子温)
3位 『夢売るふたり』(監督/西川美和)
4位 『アウトレイジ ビヨンド』(監督/北野 武)
5位 『あなたへ』(監督/降旗康男)
5位 『ヘルタースケルター』(監督/蜷川実花)
7位 『悪の教典』(監督/三池崇史)
8位 『鍵泥棒のメソッド』(監督/内田けんじ)
8位 『桐島、部活やめるってよ』(監督/吉田大八)
8位 『終の信託』(監督/周防正行)
*『あなたへ』『ヘルタースケルター』は同率5位
*『鍵泥棒のメソッド』『桐島、部活やめるってよ』『終の信託』は同率8位

こういうのを見る度に思うのは、人の感じ方というのは千差万別であるということなのだが、実はこの中で見た映画はたったの二本だけだった。その二本というのが「ヒミズ」と「ヘルタースケルター」。目出度くどちらもワーストテンに入っているのだが(園子温はなんと1位2位)、この点に関しては全く異議なしだ。これだけでこの雑誌が他のものよりは信用できると個人的には判断するのだが、一般的には、「ヘルタースケルター」はあまり異論はないだろうが「ヒミズ」に関しては異論が多そうである。園子温はむしろ評価している人の方が多いのだ。そんな状況の中でのこの低評価だから価値があるのだが、世の中納得できないと思っている人の方が多いはずだ。しかし、そういうものなのである。一つだけ言いたいのは、彼の映画は決して新しい感覚ではないということ。

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