世の中、出回っているエクストラバージンオリーブオイルの中で、本物と言えるのはその一割らしい、ということをある本の紹介で知った。確かにスーパーなどで矢鱈と安いEVO(以後これで)を見かけることがある。1リットル瓶で700円とかである。昔はその安さに釣られ買ったことがあるが、どうもいやに油臭く、更に1リットルなどそう簡単に使いきれないし、時間が経てば経つほど油臭さはひどくなるしで、最終的には揚げオイルで消費したということがある。その後は安さに釣られて1リットル買いはしなくなった。あれなどどう考えてもEVOではなかったのだろう。と、それ以外の普通に売られている500mlのEVOあたりも間違いなく怪しいわけだ。色付けしたり味を調整したものということだが、それとは関係なく、本物でも日本の多くのオリーブオイルは酸化しているというのも聞いたことがある。
ここで問題なのは、買うほうは本物と思って味に対して何の疑問も感じてないというところである。自分自身の経験では、一時は何が何でもEVOと言う時代があったのだが、前述のように油臭いのが多いと言う理由から最近ではピュアーオリーブオイルを使っている。結果的にEVOは避けているのだが、これは明らかにEVOではないという確信からではなく、飽くまでも基準は油臭いか臭くないかということであったのだ。考えてみると、PO(以後これで)とEVOの値段の差があまりないという事実は、そのからくりを表しているのかもしれない。