ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

オリーブオイルの謎

2013年02月11日 | 食べ物

 

世の中、出回っているエクストラバージンオリーブオイルの中で、本物と言えるのはその一割らしい、ということをある本の紹介で知った。確かにスーパーなどで矢鱈と安いEVO(以後これで)を見かけることがある。1リットル瓶で700円とかである。昔はその安さに釣られ買ったことがあるが、どうもいやに油臭く、更に1リットルなどそう簡単に使いきれないし、時間が経てば経つほど油臭さはひどくなるしで、最終的には揚げオイルで消費したということがある。その後は安さに釣られて1リットル買いはしなくなった。あれなどどう考えてもEVOではなかったのだろう。と、それ以外の普通に売られている500mlのEVOあたりも間違いなく怪しいわけだ。色付けしたり味を調整したものということだが、それとは関係なく、本物でも日本の多くのオリーブオイルは酸化しているというのも聞いたことがある。

ここで問題なのは、買うほうは本物と思って味に対して何の疑問も感じてないというところである。自分自身の経験では、一時は何が何でもEVOと言う時代があったのだが、前述のように油臭いのが多いと言う理由から最近ではピュアーオリーブオイルを使っている。結果的にEVOは避けているのだが、これは明らかにEVOではないという確信からではなく、飽くまでも基準は油臭いか臭くないかということであったのだ。考えてみると、PO(以後これで)とEVOの値段の差があまりないという事実は、そのからくりを表しているのかもしれない。

 

 

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寒い中いろいろ

2013年02月10日 | Weblog

 

昨日今日と最低気温はマイナス10度近くときびしー寒さが続いている。当然二日続けて室内の窓には氷の結晶が綺麗に咲いている。

プレミアリーグのサウサンプトン対マンチェスターCは、何とサウサンプトンが3-1で勝った。このところ代表でも低調なパフォーマンスでちょっと心配してた吉田だが、今回は頑張ったようでなによりでした。ゲロメッティYは、今スカパー無料なんでプレミアリーグ見ましょうと盛んに言うが、どうも家のテレビでは見られないようだ。昨日はNHKBSで、先週のリバプール対マンチェスターCを見たのだが、そんなリアルタイムではない中継はよく見ている。結果が分かったものでも十分楽しめるから、これはこれでいいのであーる。

ビートルズマニアのS氏が映画の「いぬ」って知ってますか?と聞く。ジャン=ポール.ベルモンド主演の映画だという。聞いたことがあるようなないようなタイトルだ。そこでどうしたんですかと言うと、S氏の友人が面白いからと薦めたということであった。「いぬ」?、タイトル、主演からして何となくフィルムノワールの匂いがする。ジャン=ピエール.メルビル(この名前に=が入るの、何とかしてほしい)の映画なような気がしますとS氏に言い、調べてみるとやはりそうであった。DVDも安く出てるということも付け加え、評価もあったので結構評判もいいようですよと更に付け加えた。それを聞くいたS氏は何だか満足そうであった。ジャン=ピエール.メルビルだったら間違ってもしょぼいことはないだろう。個人的には見てるかもしれないし見てないかもしれない。この頃のは結構見てるのだが、如何せん覚えてないのが多いのだ。

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クレージーホース.パリ 夜の宝石たち

2013年02月09日 | 映画

 

昨日の「パリで逢いましょう2区」は、過去のものと較べると明らかにトーンが違っていた。定点である店があまり意味を成さない、よくあるパリ紹介番組のような現地の普通の生活を感じさせない薄い内容だった。

というわけで、パリのクレージーホースを舞台にしたドキュメンタリー映画を見た。監督は、フレデリック.ワイズマンというドキュメンタリー映画の第一人者。作品名は「クレージーホース.パリ 夜の宝石たち」という。クレージーホースはパリの三大キャバレーの一つで(他はムーランルージュ、リドだっけ?)夜毎ヌードショーが繰り広げられている、夜のパリとしては超有名どころだ。そこの舞台裏を中心に撮影したこの映画は、ショーが出来るまでの演出家、ダンサーのそれぞれの姿を丹念に描いている。ダンサーたちがバレーの失敗集のようなビデオを見て(緊張をほぐすため)笑い転げてる姿とか、オーディション風景とか(一番重要なのはプロポーションらしい)、普段絶対見られない世界が見られ興味深い。この手のショーに限らずショー全般に興味はないのだが、変化に富んだ照明とか、洗練された演出とか、ダンサーの質とか、ここのレベルの高さは理解できる。時たま、日常のパリの風景を挿入する所など小津を思わせるようなショットが入ったりと、ドキュメンタリーとしてもやはり質は高いと思う。唯、流石にこういう映画はパソコンには不向き。色彩のきらびやかさが伝わらない。大きなスクリーンで見るべき映画である。

映画ではなく本物のクレージーホースは、共同経営者の一人の奥さんが日本人で、しかも直接奥さんを知っている人間からクレージーホースのことを聞いていたので、何となく身近に感じていた(行こうという気にはならないくせに)。そこで、この映画のことを聞いてくれるように頼んでおいた。実際聞いてくれたのだが、当の奥さんは全くそういうことに興味はないらしく、殆ど知らないということであった。確かに、フレデリック.ワイズマンという名前でむっむっむっとなる人は相当少ないと思われる。映画ファンと言ってる人の中でも一割もいるかどうか、まあこの反応は止むを得ないであろう。

 

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映画ベストテン

2013年02月08日 | 映画

 

雑誌「映画芸術」の2012年ベスト&ワーストテンというのが発表された。雑誌そのものは見たことがないが、このベスト&ワーストテンは、他の、例えばキネマ旬報や新聞社などのものとは違いちょっと面白いので必ず見る。幾人かの選者がそれぞれベスト&ワーストテンを点数表示しそれを総計したというものだ。以下がそのベスト&ワーストテン。


【ベストテン】
1位 『かぞくのくに』(監督/ヤン・ヨンヒ)
1位 『苦役列車』(監督/山下敦弘)
3位 『Playback』(監督/三宅 唱)
4位 『旧支配者のキャロル』(監督/高橋 洋)
5位 『桐島、部活やめるってよ』(監督/吉田大八)
6位 『先生を流産させる会』(監督/内藤瑛亮)
7位 『黄金を抱いて翔べ』(監督/井筒和幸)
8位 『ライク・サムワン・イン・ラブ』(監督/アッバス・キアロスタミ)
9位 『その夜の侍』(監督/赤堀雅秋)
10位 『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(監督/入江 悠)
*『かぞくのくに』『苦役列車』は同率1位


【ワーストテン】
1位 『希望の国』(監督/園 子温)
2位 『ヒミズ』(監督/園 子温)
3位 『夢売るふたり』(監督/西川美和)
4位 『アウトレイジ ビヨンド』(監督/北野 武)
5位 『あなたへ』(監督/降旗康男)
5位 『ヘルタースケルター』(監督/蜷川実花)
7位 『悪の教典』(監督/三池崇史)
8位 『鍵泥棒のメソッド』(監督/内田けんじ)
8位 『桐島、部活やめるってよ』(監督/吉田大八)
8位 『終の信託』(監督/周防正行)
*『あなたへ』『ヘルタースケルター』は同率5位
*『鍵泥棒のメソッド』『桐島、部活やめるってよ』『終の信託』は同率8位

こういうのを見る度に思うのは、人の感じ方というのは千差万別であるということなのだが、実はこの中で見た映画はたったの二本だけだった。その二本というのが「ヒミズ」と「ヘルタースケルター」。目出度くどちらもワーストテンに入っているのだが(園子温はなんと1位2位)、この点に関しては全く異議なしだ。これだけでこの雑誌が他のものよりは信用できると個人的には判断するのだが、一般的には、「ヘルタースケルター」はあまり異論はないだろうが「ヒミズ」に関しては異論が多そうである。園子温はむしろ評価している人の方が多いのだ。そんな状況の中でのこの低評価だから価値があるのだが、世の中納得できないと思っている人の方が多いはずだ。しかし、そういうものなのである。一つだけ言いたいのは、彼の映画は決して新しい感覚ではないということ。

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ラトビア戦

2013年02月07日 | サッカー

 

今年初の日本代表戦、相手はバルト三国のラトビア。連携を深めるには丁度いい相手ということなのだろうか(親善試合の相手の選考はどういう基準でやるのか)。いずれにしろ勝って当然の相手である。

今回も豪華と言われる海外組が殆どのメンバーだ。が、実は、一人一人見ていくと、あまり調子が良くない選手(或いは試合に出てない)の方が多いのだ。長谷部は最近は殆ど交代要員。岡崎はチャンスに決められないことが多く、矢張り交代要員。ウッチーは出てはいるが怪我明けから相当出来が悪い。長友はチームの調子が悪いこともあるが矢張り怪我明けから今一つの出来。乾、清武は出てはいるが、一時の勢いはない。細貝は最近は出ていない。本田に関してはロシアなのでよく分からない。それより彼が恐れているのは、このままロシアで氷漬けになることではないだろうか。香川は調子が良いとも悪いとも言いがたい微妙な状態。

試合は3-0の日本勝利と順当な結果であった。香川のアシストとか後半はそれなりに連携も取れていたが、乾以外シュートを打つ積極性が見られないところが気になった。得に香川のヘディング(シュートではなくパスを選択)に関しては、あれはないだろうと思った。まさか、マンチェスターUでのこのところの役割が体に染み付いたわけでもないだろうに。と、割に日本代表戦ではよく感じる、思い切りの悪さ(香川だけでなく)を今回も感じたのだった。まあこれは、日本の伝統的スタイルでもあるから一朝一夕では変らないだろうが。

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デリカテッセンからキングクリムゾン

2013年02月05日 | Weblog

 

T君と、最近の東京でのデリカテッセン(洋風総菜屋)事情を話す。どうやら本格派(日本風にアレンジしたものではなくフランスそのままのような総菜屋)が増えつつあるようで、やっと東京でもそういう店が定着してきたか、と二人で得心し、しかし、例えばこれと同じ店を田舎(当地のような)でやっても絶対買う人はいないねとこれも二人で納得。それ以前に、ちゃんと自分の所で作る普通の和総菜屋すらないし、とその状況を慨嘆。

「そういう店だとテリーヌは欠かせないね」(私)「そうですね、パテドカンパーニュとかフロマージュドテットとか」(T君)「確かにパテドカンパーニュは必須だけど、なかなか本当に美味いと思うのも少ないね」(私)「決まりきった材料だけど、素材とか微妙な味付け熱の通し方とか難しいんですよね、ところでフロマージュドテットって美味しいんですか?」(T君)「一回食べたのは臭いばっかりで、どう考えてもこれが美味しくなるという可能性は見出せなかったけど、美味しいと言われるところのものを食べてみないと単に味的に嫌いなのか何とも言えまへんわ」(私)

「似たようなものに、タンとかハムとか色々いれてゼリーで固めたようなものもありますよね」(T君)「ああ、アスピックね」(私)「アスピックって言うんですか?」(T君)「あれは好きだよ、でもこれもというか、これの方が美味しいのが少ないよ、三十年近く前に東京の麻布十番にあったドイツ系のデリカテッセンと言うよりはハムソーセージ専門だからシャルキュトリーだね、ここのは今まで食べた中で一番美味いと思ったやつなんだけど、確か四五年でなくなっちゃったよ、まだ麻布あたりでもそういう店が早すぎたんだね、雲雀の舌は入ってなかったけどね」(私)「えっ?雲雀の舌?」(T君)「太陽と戦慄だよ」(私)「キングクリムゾンですがどういう関係ですか?」(T君)...ここで補足説明。太陽と戦慄というのはプログレッシブロックの雄キングクリムゾンの代表的なアルバム。

「太陽と戦慄の原題がLarks' Tongues in Aspicだから、T君は当然知ってるかと思ってたよ」(私)「いやあ、知らなかったですよ」(T君)「そう言えばピンクフロイド派だしね」(私)「そうなんですよ、しかし太陽と戦慄の原題はそうだったんですか、それにaspic、勉強になりやした」(T君)

と、デリカテッセンから始まって最後はプログレ話で終ったのであった。

 

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幻の窓

2013年02月04日 | トマソン

 

本日は写真だけで。この前発見した「幻の窓だらけの家」。

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ネットショッピングの罠

2013年02月03日 | Weblog

 

ネットショッピングというのは、実店舗で探すのとは違い、膨大な商品を見られるのが大きな利点だ。そして同じ商品でも、その場で価格を比較でき、よりお得に購入できるのが一番の魅力である。が、ここに大きな落とし穴があるのである。まず安いといっても、元の値段がそこそこのものであれば、それなりの金額となる。そこがネットだと上手くできていて、いつもお得な価格で売ってるわけではないところに、突然ポコっという感じで安く出てくるのだ。それを発見すると、ちょっとした宝くじにでも当たったような気分となり、これは僥倖と感じてしまうのだ。勝手にこの商品と出会う運命にあったのだ、ぐらいの物語を作り、今を逃してはならない、とついクリックしてしまうのである。どうしてもほしいものという商品ではなく、ちょっと高いができればこんなのが良い、と思ってるような商品がこういうケースでひっかかる。

もう一つは、全く買う気がなかったのにひっかかるケース。別に買う気もなく、取り敢えず暇に任せて色々見てるときがあぶない。ある商品で検索して何処かの商店にたどり着いたとする。その商品に関してはまあこんなもんかで終るのだが、そこで他にどんなものがあるのか見たときがあぶない。今までさして興味のなかった商品なのに、パッと見て中々良いと思うようなものに出会ってしまうのだ。再び運命的な出会い。すると、大して興味がなかったはずなのに急劇に興味が湧いてくる。購買の欲求が沸騰する瞬間である。こうして、買う予定のないものがまた増えていくのである。別名無駄遣い。ただ、この無駄遣いと言うのは、消費の快感を伴うので厄介である。そんな快感を刺激する罠が至るところに仕掛けられてるのがネットの世界である。

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柔道 JUDO問題

2013年02月02日 | Weblog

 

高校の運動部から女子柔道まで飛び火した観のある体罰問題だが、その反応として、関係者がこんなことをやってたのは知らなかったというのは、あまりに白々しいのではないか。知らない訳ないだろう。体育会系の伝統、体質だろうに。むしろ美徳くらいに思っているのではないだろうか。例えば昔目撃した、運動部の4年生あたりが天皇の如く振舞う姿は、傍から見ていて馬鹿じゃないのと思ったものだ。特に体が大きい人間がいる運動部(バイト先のデパートの配送センターで遭遇したのは相撲部)は、下級生がまるでヤクザの構成員の如く(ここに虐めの構造の伝承を見る)周りに対して体で威圧する(一種の暴力をちらつかせる)。彼らにとっては快感なのだろう。しかし、厭な感じしか受けなかった。

で、そんな伝統も、国際的に批判され流石にこれはまずいと思ったというのが柔道協会の今の状況だろう。まさか表沙汰になるとは、が本音だと思うが、笑えるのは、ここで柔道の原点に立ち返らなくてはと言ってるところ。加納治五郎の唱える柔道の精神を見直そうということのようだが、それならば、そもそもオリンピックで繰り広げられているJUDOが違うと思わなくては。審判の顔を窺うだけのレスリングのようなJUDOを加納治五郎は世界に広げたかったのか。違うのは明らかだが、オリンピックのメダル至上主義がその精神をとうに葬っているのが現状だろう。

運動部の体質がそう簡単に変るとは思わないが、そういう指導者を育てたのは、それでもメダル(大会での優勝)がほしいと思う周りの人間(保護者、OB、学校関係者など)達だ。その頂点がオリンピックの金メダル。要するに、メダルを取ることにしか興味のない人間が余りに多すぎるのだ。運動を通して人間形成などとお為ごかしを言いたがる人間ほど、本人の人間性に疑問符というのは今まで多く見てきたような気がする。

というわけで、オリンピックはいらないという結論が導き出されるのである(かなりの極論)。

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ラーメン考

2013年02月01日 | 食べ物

 

今年は早くもラーメンを二回も食べてしまった。年に三四回が普通のペースなので、既に平均の半分を超えた計算だ。こういうのは不思議なもので、年を通して食べるペースが平均化されるのではなく、ある時に集中したりするものである。それがたまたまこの一ヶ月だったのだ。と言っても二回だけの事だが。

ここに何度も同じようなことを書いているので、書いてる本人も気が引けるが、ラーメンというのは、本当食べても心底美味いと思ったことがない。結局、不味くなければいいという食べ物で、何故に世の中あれほどラーメンラーメンと騒ぐのか全く理解できないのだ。で、今回食べた所は、所謂「こだわりのラーメン屋」系で、スープは流行りの魚介系のスープをミックスさせたりするもの。チャーシューもそれなりに気を使っていることが分かる。一つはじっくり煮込んでとろとろになった三枚肉で、もう一つはそれほど煮込まないが肉自体がしっとりしてしかも臭みがない肩ロース?のちょっと洗練されたチャーシュー。ところが残念ながら、個人的にはラーメンにチャーシューはいらない派なので、この点に関しては猫に小判のようなものだ。

確かに店によって味は違うのだが、その差異がこれは美味いというレベルに達したことはない(だからといってそんな店を探そうなどとは決して思わない、それはないものねだりだから)。色々拘るよりは、昔の、トリガラのみのスープの、ナルト、シナチク、ノリの乗ったちょっと洗練されないラーメンが望ましいのだが、結局それは、郷愁の味、幻の味ということになってしまうのである。

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