黒河好子 kv.488を弾く
2007.4.1(日)14:30開演, 旭川市大雪クリスタルホール音楽堂, 入場料 一般2500円
指揮とお話 末廣誠, ピアノとお話 黒河好子, オーケストラ Orchestra SBY, パート 2nd Violin
《I部》
W.A.モーツァルト セレナード 第13番 ト長調 Kv.525
"アイネ・クライネ・ナハトムジーク"
お話と演奏 お話と演奏でモーツァルトの秘密に迫ります
《II部》
W.A.モーツァルト ピアノ協奏曲第23番 イ長調 Kv.488
アンコール モーツァルト ピアノ協奏曲第20番 より 第2楽章(編曲版)
・詳しい経緯はよくわかりませんが、末廣先生から話がきてS氏の呼びかけにより集まったメンバーで編成された急造オケによる演奏会。札幌の某アマオケの団員を中心にあちこちからの寄せ集めメンバー。あちこち、とはいっても私にとってはほとんどの方が、どっかこっかで御一緒したことのある方たちです。編成は、Vn1-10,Vn2-8,Va-6,Vc-4,Bass-2,Fl-1,Cl-2,Fg-2,Hrn-2。皆さん弾ける方ばかりなので、今回は気楽にこっそり弾けました。
・クリスタルホール:この会場はもちろん、旭川で弾くこと自体、初でした。見るもの全て目新しい。ホールの座席数は約600で、横幅が広く、上から見ると正方形に近いという独特の形です。「よく響く」の噂どおり、歩くと靴音の響き方が違う。鉛筆を落としたときの響き方が違う。お客さんの拍手までもが、なんだかイイ感じに聴こえてきます。この響きはこれまで経験無いものでした。
・アイネク:実は、私自身これを4楽章全て通して弾くのは初かもしれません。弾いたことあるかもしれませんが、記憶にない… 2・4楽章はいやらしいので、「難しいから、やめよう!」と却下されることが多い。超有名曲ながら、意外と全楽章聴ける機会というのは少ないかもしれません。 1楽章:出だし4小節。これまで数え切れないほど弾いてきましたが、キチンと揃うとこういう響きになるのかと、弾いてて感動してしまいました。2小節4拍目の休符に、3拍目の残響の合いの手がうまいこと入るのは、このホールならでは。 2楽章:心配だった、長調→短調の入りはすんなりと通過。「一ヶ所くらい危ない所を残しといた方が、おもしろい」とリハにて指揮者に脅された、短調→長調移行部分のブレーキも無事乗り越えた。2ndVnとVaで16分音譜の刻み方が全然違ってるのに気がついたが、時すでに遅し。 3楽章:出だし、ドキドキ。 4楽章:出だし、ドキドキ。 全体を通してとても完成度の高い演奏だったと思います。
・お話:モーツァルトの音楽について、演奏するピアノ協奏曲についてなど、指揮者とピアニストの二人で演奏を交えつつトーク。奏者は下がって、舞台裏のモニタで鑑賞。ピアニストよりKv.488を弾くことになった経緯についてはじめて聞いた。その他、印象に残った話。「モーツァルトの協奏曲を弾くのはほとんど初めて」、「ラフマニノフなど派手な曲は厚化粧でごまかせるが、モーツァルトは化粧が効かない。スッピン顔で勝負しなくてはならない」、「ピアノの最高音の鍵盤を使ったことがない(使う曲が無い)」、「モーツァルトは当時の楽器の鍵盤(約60鍵)をフルに使って作曲している」、「今年はモーツァルト生誕251周年。来年は252周年です!」 他に、同じフレーズを Allegro/Allegro assai/Presto で弾き分けるとどうなるか実演したが、お客さんの反応はいまいち。差が微妙すぎてわかりずらかったようです。トークには少し音楽専門家向けの内容も含まれ、お子様や音楽にあまり馴染みのない方には、ちょっとキツい内容だったかもしれません。そして何よりも、時間が長かった! 舞台裏では「いったいいつまで話すのだろう…」とハラハラ。おそらく予定としては20分程度の心積りだったようですが、終わってみると35分ほどかかっていました。指揮者はまだいいとして、通常なら控え室にこもって集中を高めるような時間にステージに出て結構な時間しゃべっていたピアニストにとっては、後の演奏に響いてしまったのではないかという気がします。
・よんぱっぱ:1楽章:出だし、「あれぇーー こんなテンポだったっけー??」とのっけから違和感。あとは無難に終了。 2楽章:トークにて「この2楽章を弾きたいがために選曲した。1・3楽章はオマケのようなもの」の言葉どおり、渾身の力を込めたピアノ。椅子をきしませないように体を動かすことさえ、息をすることさえはばかられるような静寂。 3楽章:冒頭のピアノでギョッ!? もうあとはついていくしかない。怒涛の3楽章。 今回このよんぱっぱを初めて知りましたが、これまたとんでもない曲を書いたもんだと、改めてモーツァルトの凄さを思い知りました。
・アンコール:崩れることなく無難に終了。
・終演後は、通常なら「やったー! おわったー!」とにぎやかなものですが、今回は皆言葉少なで、深いため息をつきながら黙々と楽器を片付ける、というようなテンション低めの楽屋でした。皆さんモーツァルトに魂を抜かれたような。私も精神的にかなり疲れました。いつの日かモーツァルトを楽しく♪ 弾ける日はくるのでしょうか。またモーツァルトで『次』もありそうな雰囲気ですが。。。これはしんどいぞ。。。末廣先生がそこまでモーツァルト好きだったとは。
・結局、最後まで謎のイベントでした。一応、主催は『黒河好子演奏会実行委員会』となっていて、チラシ・プログラム・会場手配等はやってくれましたが、特に挨拶があるでもなく、旭川に特別なつながりがある人物がいるわけでもなく。また、オケ全員に交通費やお弁当が支給されましたが、このチケット代ではその費用と会場費等でほとんどお金が無くなって、指揮者やソリストのギャラなんてとても出ないように思うのですが、いったいどうやりくりしているのか。謎。
・ともかく、いきなりオケを一個作ってしまったS様。おつかれさまでした。お声がけ感謝しております。
・客数268名[公式発表]:目測では300以上入っているように感じたが、意外と少なかったのですね。やはりピアノ関係者が多かった??
2007.4.1(日)14:30開演, 旭川市大雪クリスタルホール音楽堂, 入場料 一般2500円
指揮とお話 末廣誠, ピアノとお話 黒河好子, オーケストラ Orchestra SBY, パート 2nd Violin
《I部》
W.A.モーツァルト セレナード 第13番 ト長調 Kv.525
"アイネ・クライネ・ナハトムジーク"
お話と演奏 お話と演奏でモーツァルトの秘密に迫ります
《II部》
W.A.モーツァルト ピアノ協奏曲第23番 イ長調 Kv.488
アンコール モーツァルト ピアノ協奏曲第20番 より 第2楽章(編曲版)
・詳しい経緯はよくわかりませんが、末廣先生から話がきてS氏の呼びかけにより集まったメンバーで編成された急造オケによる演奏会。札幌の某アマオケの団員を中心にあちこちからの寄せ集めメンバー。あちこち、とはいっても私にとってはほとんどの方が、どっかこっかで御一緒したことのある方たちです。編成は、Vn1-10,Vn2-8,Va-6,Vc-4,Bass-2,Fl-1,Cl-2,Fg-2,Hrn-2。皆さん弾ける方ばかりなので、今回は気楽にこっそり弾けました。
・クリスタルホール:この会場はもちろん、旭川で弾くこと自体、初でした。見るもの全て目新しい。ホールの座席数は約600で、横幅が広く、上から見ると正方形に近いという独特の形です。「よく響く」の噂どおり、歩くと靴音の響き方が違う。鉛筆を落としたときの響き方が違う。お客さんの拍手までもが、なんだかイイ感じに聴こえてきます。この響きはこれまで経験無いものでした。
・アイネク:実は、私自身これを4楽章全て通して弾くのは初かもしれません。弾いたことあるかもしれませんが、記憶にない… 2・4楽章はいやらしいので、「難しいから、やめよう!」と却下されることが多い。超有名曲ながら、意外と全楽章聴ける機会というのは少ないかもしれません。 1楽章:出だし4小節。これまで数え切れないほど弾いてきましたが、キチンと揃うとこういう響きになるのかと、弾いてて感動してしまいました。2小節4拍目の休符に、3拍目の残響の合いの手がうまいこと入るのは、このホールならでは。 2楽章:心配だった、長調→短調の入りはすんなりと通過。「一ヶ所くらい危ない所を残しといた方が、おもしろい」とリハにて指揮者に脅された、短調→長調移行部分のブレーキも無事乗り越えた。2ndVnとVaで16分音譜の刻み方が全然違ってるのに気がついたが、時すでに遅し。 3楽章:出だし、ドキドキ。 4楽章:出だし、ドキドキ。 全体を通してとても完成度の高い演奏だったと思います。
・お話:モーツァルトの音楽について、演奏するピアノ協奏曲についてなど、指揮者とピアニストの二人で演奏を交えつつトーク。奏者は下がって、舞台裏のモニタで鑑賞。ピアニストよりKv.488を弾くことになった経緯についてはじめて聞いた。その他、印象に残った話。「モーツァルトの協奏曲を弾くのはほとんど初めて」、「ラフマニノフなど派手な曲は厚化粧でごまかせるが、モーツァルトは化粧が効かない。スッピン顔で勝負しなくてはならない」、「ピアノの最高音の鍵盤を使ったことがない(使う曲が無い)」、「モーツァルトは当時の楽器の鍵盤(約60鍵)をフルに使って作曲している」、「今年はモーツァルト生誕251周年。来年は252周年です!」 他に、同じフレーズを Allegro/Allegro assai/Presto で弾き分けるとどうなるか実演したが、お客さんの反応はいまいち。差が微妙すぎてわかりずらかったようです。トークには少し音楽専門家向けの内容も含まれ、お子様や音楽にあまり馴染みのない方には、ちょっとキツい内容だったかもしれません。そして何よりも、時間が長かった! 舞台裏では「いったいいつまで話すのだろう…」とハラハラ。おそらく予定としては20分程度の心積りだったようですが、終わってみると35分ほどかかっていました。指揮者はまだいいとして、通常なら控え室にこもって集中を高めるような時間にステージに出て結構な時間しゃべっていたピアニストにとっては、後の演奏に響いてしまったのではないかという気がします。
・よんぱっぱ:1楽章:出だし、「あれぇーー こんなテンポだったっけー??」とのっけから違和感。あとは無難に終了。 2楽章:トークにて「この2楽章を弾きたいがために選曲した。1・3楽章はオマケのようなもの」の言葉どおり、渾身の力を込めたピアノ。椅子をきしませないように体を動かすことさえ、息をすることさえはばかられるような静寂。 3楽章:冒頭のピアノでギョッ!? もうあとはついていくしかない。怒涛の3楽章。 今回このよんぱっぱを初めて知りましたが、これまたとんでもない曲を書いたもんだと、改めてモーツァルトの凄さを思い知りました。
・アンコール:崩れることなく無難に終了。
・終演後は、通常なら「やったー! おわったー!」とにぎやかなものですが、今回は皆言葉少なで、深いため息をつきながら黙々と楽器を片付ける、というようなテンション低めの楽屋でした。皆さんモーツァルトに魂を抜かれたような。私も精神的にかなり疲れました。いつの日かモーツァルトを楽しく♪ 弾ける日はくるのでしょうか。またモーツァルトで『次』もありそうな雰囲気ですが。。。これはしんどいぞ。。。末廣先生がそこまでモーツァルト好きだったとは。
・結局、最後まで謎のイベントでした。一応、主催は『黒河好子演奏会実行委員会』となっていて、チラシ・プログラム・会場手配等はやってくれましたが、特に挨拶があるでもなく、旭川に特別なつながりがある人物がいるわけでもなく。また、オケ全員に交通費やお弁当が支給されましたが、このチケット代ではその費用と会場費等でほとんどお金が無くなって、指揮者やソリストのギャラなんてとても出ないように思うのですが、いったいどうやりくりしているのか。謎。
・ともかく、いきなりオケを一個作ってしまったS様。おつかれさまでした。お声がけ感謝しております。
・客数268名[公式発表]:目測では300以上入っているように感じたが、意外と少なかったのですね。やはりピアノ関係者が多かった??