ぴかりんの頭の中味

主に食べ歩きの記録。北海道室蘭市在住。

【鑑】札幌交響楽団第500回記念定期演奏会

2007年06月24日 17時54分29秒 | 鑑賞記録
札幌交響楽団第500回記念定期演奏会
2007.6.23(土)19:00開演, 札幌コンサートホールKitara大ホール, 入場料A席4500円(RB-6-11)
指揮 尾高忠明, ソプラノ 松田奈緒美, アルト ビルギット・レンメルト, 合唱 札響合唱団・札幌アカデミー合唱団・札幌放送合唱団

マーラー 交響曲第2番ハ短調「復活」

・「ま、どーにかなるべ」と、事前の電話の「チケット完売」の言葉にもかかわらず特攻かけてきました。会場につくと写真のように、にべもない張り紙が。写真に写った時計は開演4分前。やっぱり無理か……絶望的状況。それでも、隣の『招待券引き換えカウンター』になんとかならないかと声をかけたところ、受付の方は渋い顔をした後で「1ベルが鳴るまで待ってもらえませんか…」との言葉。こ、これは脈あり!? 結果、引き取りに来なかった招待券分を売ってもらえました。やったー!!! こんなことブログに書いちゃあ、ちょっとアレかもしれませんが、正規の入場の仕方ではないので良い子の皆様におかれましては真似などされませぬように。ただ、同じようなこと考える人が群れをなすかと思ってましたが、私一人だけだったようなのがちょっと意外でした。皆さん「完売」と言われればあっさりあきらめちゃうんでしょうね。。。
・復活:今からもう10年ほど前になるでしょうか、NHKのテレビ番組でアバド&ベルリンフィル@サントリーホールの『復活』の演奏を見て衝撃を受けたのが最初です。ここからマーラーに興味を持ちだし、2番が特にお気に入りとなりました。以来、常々生で聴いてみたいと思っていましたが、なかなかその機会もなかったところ今回ようやく実現。
・お気に入り、と言いつつも長大な曲なのでそう気軽に頻繁に聴くでもなく、実はさっっぱり曲のことをわかっていない似非ファンです。今回初めて演奏を目の当たりにして発見がいろいろありました。まずは始めの方にでてくるコルレーニョでドギモを抜かれました。あんなに激しくガチャガチャいうのは初めて聴きました。やっぱりあそこまで強烈にやらないと音にならないですよね。それから、打楽器奏者(8名)の動きが複雑で大変そうでした。一部、2組のティンパニセットを3名でボコボコたたいてみたり、奏者が2名スッと舞台裏に消えたかと思うと裏からバスドラムとシンバルが聴こえてきて、また何食わぬ顔で舞台に戻ってきて位置についた瞬間、ドラを一発! などと秒刻みのシフトでした。金管楽器のバンダの出番もこんなにあったとは。壁一枚通してやわらかい音になった金管とステージ上の木管との自然なメロディーの受け渡し。そんなところまでマーラーは計算していたのですねぇ。フィナーレ近くになるとバンダのホルンとトランペット4~5名ずつがぞろぞろとステージに現れ、最後は全員で最強奏!! という具合にCDだけではわからなかった部分が多々ありました。
・指揮 尾高忠明:札響の演奏会といえば、いつもほくでんファミリーコンサートなどの無料演奏会ばかりでなので札響音楽監督である尾高氏の指揮を目にするのは今回が(たぶん)初です。強奏時のプルプル震える棒先と、頭を振る指揮スタイルが独特な雰囲気を醸し出しています。首にかなりの負担がかかってそうでちょっと心配…… 大音量のザッツの際の2階席までハッキリ聴こえる呼吸音が印象的でした。
・「う゛!?」と聴いててドッキリする個所もありましたが細かいミスはさておき、演奏時間約90分の長さを感じさせない素晴らしい演奏だったと思います。特に、冒頭のチェロ・バスのメロディーにはグッときて、フィナーレの大音量は鳥肌ものでした。こんな書き方をするとかえって失礼かもしれませんが、今回はチェロの音がやたらキレイでした。各管や歌のソロも素晴らしかったです。あとは、後半に出てくるトロンボーン+チューバのみによるコラール部分の入りが、会心の入りだったと思います。あれだけビッッッタリ揃って音が出ることってプロでもそうそう無いのではないでしょうか。数年前に8番を聴いたときは「まぁ、こんなものか」とたいした感動もなかったのですが、今回は大満足のマーラーでした。特攻した甲斐があった。。。
・バタバタしていたので、晩御飯を食べ損ね空きっ腹のまま演奏会に突入。シーンと静まり返った場面ではお腹がならないかと気が気ではありませんでした。
・客数約1800名[目測]:「チケット完売」にもかかわらず、入ってみると空席が100くらいはありました。なんだかもったいない。
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[2007.7.3追記]
・1楽章と2楽章の間に、2~3分の妙に長ーい間がありました。指揮者もじっと動かない。そうするうちに歌ソリストが入場し2楽章の演奏を開始。歌ソリストが準備に手間取ったのかな、くらいにしか思っていなかったのですが、後で聞くところによると、楽譜に『5分の間を空けること』とマーラーの指示が書き込まれているのだそうです。マニアの方には常識なのでしょうが、今回はじめて知りました。これもやっぱりCDではわからないことです。
コメント (3)
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