ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

チュッ

2006年11月05日 | 食材の話

Photo_111 クアトロでは、生ガキ、焼きガキを一枚から承っております。シェフは上手にカキをむいています。
僕は、カキには良い思い出がありません。前の店で、カキのむき方を講義したときのこと「カキはこっちを上にして持ち、ここにある貝柱を切って開けるのだ」と実演した。すると、ナイフが滑り手の甲を刺してしまった。はずかしいの何の。その時の記憶はカキを見るたびに蘇る。
また、カキ自体もあまり好きではない。ドロ臭い感じが好みではない。まったく食べられない訳ではないが、「日本のカキは口に合わない」などと敵を作る言い訳で逃げてしまう。実際、昔フランスへ旅行したときに食べたマルセイユのカキは美味しいと思った。小さくて平たいカキだ。臭みが少なくて美味しい。しかし、フランスのカキも70年代、寄生虫により壊滅状態になり、日本のマガキを輸入してしのいだという。フランスのカキといってもルーツは日本のカキだという。僕が食べたカキも日本原産のカキだったのかもしれない。環境の違いで美味しく感じただけかもしれないが、やはりフランスのカキのほうが美味しい。
あちらの人も実に生ガキが好きで、注文するときも半ダース単位だ。フランス料理のテーブルマナーでも、このカキをすするときとワインのテイスティングをするときだけは、チュッとかズーとか音を立ててもいいとか。
ワインといえば、カキとシャブリの相性は有名だ。シャブリのミネラルっぽさがカキに合うようだ。クアトロのワインでは、アントニオのソアベが実に良く合うようだ。あまりカキが好きでない僕が言うのは説得力がないが、そうとは知らないお客様は納得してくれている。

コメント
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