さて、ワインのテイスティングも山場を迎えます。いよいよ、ワインが注がれます。しかし、チョットだけです。前にも書きましたが、ワインの温度をチェックすれば良いので、いい加減早く飲みたい時は、簡単にチョット口に入れ「結構です」と云って、せめてお客様なり、彼女なり、主賓を指して誰から注いだら良いかを教えてあげて飲み始めましょう。もっとテイスティングを楽しみたい方は、ここで「ささやき作戦第二弾」に入ります。
まずは、色を見ます。少しだけ注がれたワインは、グラスをかなり斜めにしてもこぼれないはずです。グラスを傾け、そのワインの縁の色を見ます。まず、白ワインは縁が緑色のものはフレッシュなワインが多い、黄色っぽい時は樽のかかったワインが多い。「おっ、これは若いワインなのかな」とか「これは樽を使っているのかな」とか、ささやいてみましょう。
赤ワインは縁へ行くほど色が薄くなるものは若く、均等に濃い色のものはフルーティーなもの、褐色がかかっているものは古いワインが多いようです。予め、ビンテージをチェックしておけば、解らなくても色を見て判断したようなフリで、若いか古いかぐらいをささやけば、もう上客扱いになるでしょう。ただ、濁りが見えたときは、品質に問題があるはずです。お金を払うのですから、こういう時は指摘してみましょう。
キザな人やプロは、白いナプキンなどを背景にして色をチェックします。壁が白ければ、それを使うのも良いでしょう。しかし、そこまでやると、サービス係はあまりそのテーブルには近づかなくなり、遠くから監視される恐れもあります。さあ、やっと飲めるかというと、まだまだ次は香りのチェックです。さて、その話はまた次回。