さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

登美の丘ワイナリー

2013年08月30日 | 



車で甲府の温泉に行ってきました。今回は助手席なので、昼から夜まで飲みまくり^^;
せっかくの車ですから、点在するワイナリーをはしごしました。

そこで一度行ってみたかった「登美の丘ワイナリー」へ。山の上のほうにあります
から、車でないと。ご覧ください、甲府盆地を一望できる素晴らしい立地。

「登美の丘」は飲んだことがあるのですが、ここの最高峰、「登美」はお値段も
立派過ぎるので、デパートで見つけることがあっても手を伸ばすことは出来ません
でした。しかぁ~し、ここで試飲だけならば出来るじゃないかあ(^益^)b



広い敷地は散歩するのにも素晴らしい場所ですが、とにかく「試飲コーナー」へと^^;



まずは無料の試飲で白、赤、ロゼと3種類のテーブルワインを飲ませて頂きました。

でも有料の「登美」はどこにあるのかと気もそぞろwww

ずらりと並んだ「有料試飲リスト」の一番下にありました。45mmのティスティング
だけでも、普段購入する一本分のおねだぁ~~ん!

2007年と2008年があり、7年はメルローで8年はカベルネ主体。迷わず好みの
カベルネを選択。こちらのHPから~「濃いガーネット色。カシスやブラックベリーなどの黒い果実を中心に、胡椒や杉の葉を思わせるスパイシーさや複雑さのある香りを感じます。樽のニュアンスは控えめで凝縮感があり、タンニンが豊富であるため、骨格がしっかりとした力強さのある味わいを感じます。」

こちらのワイナリーは100年を超えた歴史があるとか。その知識と経験をすべて
注ぎ込み、土壌と天候の条件が揃ったところに妥協のない努力と情熱をかけ、
最高峰の仕上がりを求めるためにあらゆる贅を尽くした、そんな作品です。

口に含み、喉を通ってゆくとき、そしてその液体が通過したあと、このワインに
こめられた長い歴史の積み重ね、そのストーリーに全身が包まれたような気がします。
まさにトリップ体験。


その感動の余韻にしばし浸ったあと、カウンターに燦然と輝く黄金のボトルが
嫌が上にも目に入ってくるではないで~すかw

  

それがこれなんです。「シャトーリオン・ノーブルダルジャン 1975」。

うんちくはHPより~「登美の丘ワイナリーの自家ぶどう園で実った貴腐ぶどうの一粒一粒を大事に摘み集め、手間と時間を惜しまずじっくりと醸造し、熟成させた貴腐ワインです。小型の発酵槽でじっくりと時間をかけて低温発酵させたその味わいは、貴腐ワイン特有の複雑で深みのある香りとともに、蜜のように甘美で芳醇です。」

様々な条件がすべて揃わないと出来ない貴腐葡萄は、日本では出来ないだろうと
言われていたそうですが、それをこの登美は1975年に成功し、極わずかな
本数だけ作られて、話題になったものだからあっという間に完売したとか。
その後ここの貴腐ワインは、ボルドーでも金賞を取っています。

今回は、その伝説の1975年をティスティング出来るということで、お値段も
ぶっ飛びものでしたが、ここは後悔のないように清水の舞台から真っ逆さま!

香りを吸い込んだだけでも「タダものではない」という予感。とりあえずもったい
つけて色などを眺め、耐え切れずに口に含む。

あらゆる意味で完璧。いや、こちらの予想をはるかに超える世界が広がる。
ここはノイシュバンシュタイン城ですか?いや、シェーンブルン宮殿ですかっ?
マリア・テレジアの王冠に散りばめられたガーネットをザラザラと取り外し、
それを溶かした液体を飲んでいるよう。。。

そして、「これぞ至福!」と感動した、それだけじゃなかった‼
飲み込んだあとに胃から胸から喉から広がってゆく、腹から頭まで一杯に
満ちてゆく、この黄金の液体が飲んだあとに繰り広げる煌びやかな情景は、
まるで第一幕が終わって閉じた幕がバサッと引かれると、一瞬で全く違う
色と光景の第二幕がわっと目の前に始まったよう!不意を突かれた驚きの
感動ですぞwww


法外な贅沢というものも、あるときはしてみるものです。生きててよかったなあ、
としみじみ実感できることなんて、生涯そんなに何度もないことだから(^益^)b




二人で黄金の貴腐2杯はちと財布も軽くなるので、ちょっと気になっていた
リースリングを一緒に^^

酸味はあまり強くなく、若干まろやかでフルーティ。「リースリングも作っているん
ですね」と話しかけたら、「貴腐葡萄を作ろうとして、条件が揃わずにうまくいかな
かったものをこちらのワインにしているんですよ」ということです。たしかになあ。

幼くてまだ初々しい清々しさを持つこのワイン。まるでマリア・テレジアの末娘、
マリー・アントワネットがかわいい5歳の頃のよう^^



いんやあ~、数々の限定品を堪能できましたー。なんとラッキー(^益^)bb