さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

乳頭温泉へ 9

2015年08月20日 | 東北シリーズ



やたらに熱い夏油温泉をあとにして、次は北上して乳頭温泉に向かいます。
途中で入りたかったのがココ、鉛(なまり)温泉でした。通り道なので、一日で
朝に夏油、昼に鉛、夜に乳頭と3つの名湯に入る贅沢。車とゆーのは…w

到着して日帰り入浴しようとしたところ、「本日は週一回の湯船の掃除の日で、
今はお湯を抜いているんですよ」ときたもんだ!w(゜益゜)wガビーン

俺が行く日に掃除しなくてもいいじゃんかよ…。

       
         こういう内部のはずだったのです。宿のHPの画像より。

この温泉宿は、今年評判になった「海街Diary」の撮影にも使われたそうですぞ。



しかたなく高速にのって、乳頭温泉へ直行となる。これはサービスエリアの土産物
売り場。「賢治コーナー」ときたもんです。「雨ニモマケズ キャラメル」。
「一日に米と味噌と少しの野菜を食べ…」ってゆってたじゃんかよw



さてさて乳頭温泉に到着。といっても、この温泉郷にはそれぞれ少し離れた所に7つの
宿があり、ここはそのひとつ「鶴の湯温泉」。宿泊したのが「蟹場温泉」。翌日には
「黒湯」にも入りました。車って便利じゃのう。



古い趣のある建物がいくつもありました。いかにも山奥の秘湯という感じ。



「乳頭」って名前なだけに、お湯は乳白色。ボコボコと下から湧き出ています。
外国人もちらほら。蜂が何匹も飛んできたりして、野性味がありました~。


夏油温泉 8

2015年08月18日 | 東北シリーズ

 

岩手県の秘湯、夏油温泉にやってきました。車で来るしかないし、冬は長く閉鎖されて
いるので、タイミングが合ってようやく来ることができました。



部屋には「冷蔵庫もエアコンも電話もありませんが、どうぞおくつろぎください」と
書いてありました。普段は冷房などいらないのでしょうが、このときは異常気象
なのか、ちと暑かったです…。



さっそく風呂に。



露天風呂は、このように川沿いに5つ6つありました。たしかひとつは女性専用、
ほかのもすべて時間限定で女性専用になります。その他はすべて混浴。

すなわち、女性はすべての風呂にいつでも入ることが出来て、すべて女性専用の
時間帯もあると。カナーリ女性優遇ですなあ。。。ズィーサンばっかりしかいねーのにw

さてご覧の露天風呂が、一番古い「ザ・夏油」。しかしね、48度だよ!
せっかくこんな山奥まで来たんだから、とにかく一瞬でも首まで浸かってやろうと
頑張りましたが、足首でギブアップ。熱いじゃなくて、「鋭い痛み」でした。
新興宗教の殺人まがいの修行で50度の熱湯地獄がありましたが、こりゃ死ぬよ。
結局ざばっとかけ湯をするのもあきらめたのです。他の湯船への移動では、川の
なかを歩くと水が冷たくて気持ちいーこと^^;



一番右は気仙沼の酔仙酒造による微発泡の日本酒です。温泉に入ったあと
には、
こういうのがいい。しかし冷蔵庫がねーもんだから、こりゃまいった。
これを常温で
飲むのは辛すぎる。売店で氷を買ってきて、袋に入れて金庫に
保管しました(^益^;


真ん中の「海のビール」は、釜石産です。「母なる海から湧き出たいのちが麦酒に
抱かれて浪漫の調べを唄いはじめる」なんてコピーが書いてあるよ!あまりにも
ひどすぎるこの詩にざぶとん2枚!

左の「いわて蔵ビール」は、一関で造られています。飲んだのはペールエールでした。
これが一番美味かったなー。


イギリス海岸 7

2015年08月16日 | 東北シリーズ



温泉好きの友人A君と盛岡で合流し、車に乗って花巻にやってきました。そして
訪れたのがここ北上川です。宮沢賢治が「イギリス海岸」と呼んだところです。



普通の大きな川ですが、これがなぜイギリス海岸???



賢治はこんな風景を見たらしいのです。しかし今は水かさが高くて普通の川w
ドーバー海峡を思ったらしいのです。見たことというか、彼がイギリスに
行ったこともないはずなのですが…。



この波打っているところ、もう少し水が少なければ、岩肌が見えたのかーしーら。

       

「ドーバー海峡はこうだ!」という画像を探してみたら、なかった^^;

海峡を船で渡ってフランスに行ったときは夜行便だったし、その後は飛行機、
その次は列車でトンネルをくぐっちまったから画像が全然ないわけだ~w
(考えてみれば、値段は倍々に上がり、海峡を渡る旅はどんどん短く楽になったのう…)

上の画像はドーバー海峡からずっと西のブライトン。夏の高級避暑地です。
砂浜ではなく砂利浜(?)で、後ろに見える桟橋には遊園地やゲームセンターが
あります。

「なんでこんなところに行ったの?」と思った方は、もう1000以上にもなった
私の旅日記をだいぶ読んで頂いた方かしら^^;

ここブライトンには、ロイヤル・パビリオン、すなわち王室の別荘があるのです。
建物の下半分がギリシャ・ローマ風、上半分がインド・イスラム風の外観で、
内部が中国風という、観かたによっては「おバカ3」の王宮です。ぐぐれば
画像がすぐに出ますよ^^

さて王室の別荘があるとなれば、その近所には金持ちたちがこぞって別荘を
持ちたがります。日本でも御用邸の近所は高級別荘地になりますよね。

そういった高級別荘地の近くにある古本屋には、質の高い文学書が沢山あるの
です。日本では滅多に見ることのない、あったら目ん玉飛び出る値段になるはずの
初版本や全集が、ボンビーな若者にも手が届くような値段で発見できたりするの
ですぅ~~。オクスフォードやケンブリッジには学者などが集まり、ヘイオンワイ
には古本マニアが集まる。んで高級避暑地は穴場とくるわけだ^^
ほとんど発掘調査の作業です。

手に入れた古本を開くと、100年も前に、父親から娘へ「誕生日のプレゼントに
この本を贈ります」なんて扉に書いてあったりする。いまたとえば、中学生の
娘に宮沢賢治の本を贈る父親なんているものだろうか?


もりおか歴史文化館 6

2015年08月14日 | 東北シリーズ



ここは盛岡城址。盛岡のお城って、明治に入って廃藩置県でお役御免となり、その後
老朽化が激しかったもんで徐々に解体されたそうです。自然消滅だったのか…。



公園として残したのはよかったですねェ。空いていて散歩によい。



これはなんだ?と思ったら、実は立派な騎馬の銅像がこの台座の上にのっかって
あったのですが、太平洋戦争で金属が集められて、それでもってかれたそうです。
なんとも情けなやw



さて城跡公園の一角に、歴史文化館なるものがあるので入ってみました。



お祭りに使う山車が展示されていました。実はあんまり展示品は充実してない^^;



特別展示で、昭和の品々が置かれていました。う~ん、また出てきた、初期の洗濯機で
脱水がローラーの間を通すやつ。衣類がせんべいのようになって出てくるのです^^



 うう、給食のセットだ。。。
私は給食がとても嫌でした。そもそも量が普通の半分くらいしか食べられないのに、
むかしは「残すな!」という厳しい指導が入り、大変苦痛だったのです。好き嫌いも
激しかったしなあ。食べきれなくてグズグズしているうちに掃除が始まったり。

「贅沢」や「我儘」と言われてもしかたのないことかもしれませんが、こんな食器で、
団体で無理やり食わされるなんて、まるで刑務所。いや、刑務所だって短い時間で
「全部食べろ!」なんて無理強いしませんよね?

今から考えれば、私は小さな頃から「団体」ってものが生理的に嫌いで、さらに
それで食事をするなんて耐えがたかった。食べ物がのどを通らなかったんです。

そういえば、英国の友人ケビンも、「給食はまずかった」と言っていたなあ。
あちらのニュースで見たことあるのですが、子供たちは給食が嫌いで、勝手に
チョコレートバーやポテトチップを食べてしまうとか。

そこで政府は改革に乗り出し、フランスから料理人を呼び寄せて立派な給食を
作らせてみた!そうしたら、「こんなもんうまくないよ!」と子供たちがそっぽを
向いてしまったのですw(゜゜)w そのフランス人、とても不満な顔をして、
「味がわからないんだ」と言っていましたよ。(^益^;



こういうのを見て「懐かし~い」という人は昭和生まれ(^益^)w


盛岡 夜の酒とアイスのおねえさん 5

2015年08月13日 | 東北シリーズ



さて時刻は17時。居酒屋が開く時間であ~る。一軒目は盛岡でひそかに有名だという
老舗の店に行く。趣のある店構えですなあ~。どれくらい古いのだろう?



入ると印象的なコの字のカウンター。目の前をぐるりと女将さんが行ったり来たり。
真ん中が調理室らしいのですが、中は見えません。左上に紫の暖簾が見えるで
しょう?あそこが調理エリアと飲み客エリアをつなぐ唯一の窓になっているのです。

何か注文すると、女将さんがそこから内部に声をかける。すると驚く速さで、あの暖簾
から酒やら料理屋らがするりと出てくるのです。覗いて見たいが…。



右は「穴子酢」で、左は「あみおろし」。「あみ」って小魚かと思ったら、「アミタケ」
というキノコでした。酒は銘柄ではなく、「お酒」と注文します。酒も料理も300円ぐらい
だったような。なので酒2本と料理2品で1300円くらいでした。明朗会計です。



まだ明るい…。まだ7時になっていないからなあ。んでホテルに帰る。ホテルの一階が
ビア・バーになっているからですぅ~。

一旦部屋に帰ったら、1時間ばかり寝てしまいました。。。昨日は深夜まで飲んで、
今日は長い移動だったからなあ。9時頃に目が覚めました。ホテルの向かいはオフィス
ビル。窓から働いている人たちがよく見える。げっ!あちらのオフィスでは、全員が
座って働いているではないか。みなさんそれぞれ机上のPC画面を見つめて何か作業を
しています。そういう人生の過ごし方もあるんだなあ~。



こちらは盛岡地ビールの醸造所による直営店。常時10~12種類の樽生が飲めるそう
です。順番に飲んでやらねば。目指せ全種類コンプリートってか。とりあえず2種類
選ぶ。「え?同時に出していいんですか?」と聞かれる。普通ひとつずつかね^^;



いろんな種類を飲みたいので、私はグラスにしましたが、大ジョッキはすごいよ。
なにせ1リットルだからなあ。



生ハムも旨かった。グリッシーニですくいあげてポリポリ^^



「イングリッシュ・サイダー」というのがあるので試してみました。りんごの発泡酒です。
製法は英国仕込みで、りんごは岩手のを使っているそうです。たしかに「ふじ」の
風味で、適度な酸味があるのでいかにも「メイド・イン・ジャパン」。「イングリッシュ」
の名前は誤解を呼ぶだろう~w



それほど腹は減っていなかったが、メニューを見ていたら岩手の漁師「荒海団」なる
ものたちが、旨いホタテを獲るために厳しい荒海に出ていくという話を読んで、これは
食わねばなるまい、と「ホタテのバジルクリーム・リゾット」を注文した。

ひとりカウンターに座っているので、メニューのうしろに載っているスタッフたちの
書いた記事をつらつらと読んだ。ヨーロッパに行き、ビール造りの研修をした人の話や、
ビア・バーの運営を改善する話など、努力と苦労の話がなかなか読ませる。

料理担当の女性が、「記事を書くように言われたが、何を書いたらいいの」といった
正直な感想から始まる文章が目についた。バーの話とは関係なく、その人は最近
アイスをよく食べていて(暑いもんね^^;)、先日はスーパーで「ガリガリ君」
など18個も買ったら、その後「スーパーアイスおばちゃん」と呼ばれ、せめて
「アイスおねえさん」にしてほしい、といったどうでもいい話だった。ちなみに
この記事が一番読ませたぞ^^

さて、私はカウンターの一番奥に座ったので、その奥にある調理室がわずかに見えて
いた。すると、その「アイスおねえさん」が私の注文したホタテのリゾットを作って
おるではないか。(記事には顔写真も出ていたのだ)

出来上がると、調理室と店内の間にある台に皿を置き、「おねがいしまーす!」と
大きな声を出した。それを聞いて、店内のスタッフが客まで持ってゆくはずなのだが、
そのとき数人いたスタッフは、みな少し離れたところで取り込み中なのであった。

アイスのおねえさんはちょっと待って、それから誰も来ないので誰が注文したのかを
確かめ、調理室を出て自分で私のところまでリゾットを持ってきたのである。

私はすかさず声をかけた。「アイスのおねえさんですよね!」

「えっ!!!」とたじろぐおねえさん。私はメニューを指さし、「この記事を読んだん
ですよ♪」とタネあかし。するとおねえさんは、「最近はパピコなんですよ~~♪」と
とっても嬉しそうでした(^益^)ノチュウチュウデスネ