ホテルのチェックインを済ませ、夕方の酒まで何か見物でもするかと考えたところ、
近くに明治時代の立派なお屋敷と庭園で有名だという南昌荘がありました。
この邸宅は、瀬川安五郎という実業家が建てたそうです。両替屋から始めて生糸
売買で巨利を得て、のちに「みちのくの鉱山王」と呼ばれるようになったそうです。
なんか世界中どこでも同じようなコースですなあ。
見物客はとても少ないようで、入り口のおばさんが「どちらからお越しですか」と
声をかけてくれ、親切に「ゆっくりなさってください」と言ってくれる。
ここは約30畳の板の間。圧巻の広さと美しさ。
そこから眺めた庭も素晴らしい。
私はこういうまわり廊下に憧れます。贅沢な広さがないとなあ。(^益^;
そして畳の部屋を隠す戸の繊細な造り!クリックして大きくしてみて下さい。
秋には紅葉が美しいそうです。
翌日になって、盛岡へ到着しました。
大宮から盛岡まで、早い新幹線「はやぶさ」に乗ると、たった1時間50分あまりで
到着します。平日だし、「自由席でいいや」と思ってプラットホームに行くと、
にゃんと「全席指定」と書いてありました。遅い「やまびこ」だとかなり遅れるはず。
しかたなく指定席を買おうと戻ったら、改札で「人の対応する窓口に行ってくれ」と
指示される。窓口に行くと、旅行客で行列!そお~かっ夏休みなんだっ!
発車数分前!
なんとか列は進んだが、次のはやぶさは全席売り切れ!その次のも売り切れ!
あひー。
こうなりゃデッキで立って行ってもいいや、と思ってふたたびホームに戻ると、
「指定席の切符がないと、はやぶさには乗れません」というアナウンス。。。
というわけで、新幹線でのゆっくりモードとなりました。とにかく自由席で乗れる
次のやつは、仙台止まり。たくさん自由席の車両があり、空いていましたー。
しかし、はやぶさに比べて福島にひとつ停車が多いだけで、仙台まで20分も遅くなる。
1回の停車で20分の違いとは、、、列車のスピード自体がたいぶ違うのかなー。
仙台から青森に向かう新幹線の各駅停車は、とても本数が少なく、時間もかかる。
はやぶさに乗れなかっただけで、にゃんと1時間30分以上も予定より遅れたのでしたw
ま、全然急がねーし問題なし。しかし盛岡は暑い!テレビで「東京33度、
盛岡34度」なんて言ってやがった。せっかく北に来たのに…。
昼飯は「ももどり」で評判の駅前食堂に入る。
「ももどり定食」を注文したら、「焼くのに15分程かかりますよ~」と言われ、
しかたなく酒を飲んで待つ。いや、ぢつわ「飲もうかなー、でも昨夜も4軒で、
今晩も飲む予定だしなー、昼は控えるかなー、でも飲みたいなー」と呻吟して
いたので、渡りに船だったのである。んで岩手の山ぶどうを使ったリキュールでした^^
これでも「まずはビール」とか、「岩手の地酒があるぢゃねーか」という誘惑には
打ち勝ったのですぞ。
「ご旅行ですか?暑くて大変ですねー」とマスターに声をかけられる。
これだけ北に来りゃ、少しは涼しいかと思ったのにー。
この街も100円バスが頻繁に出ていて便利でした。泊まるホテルは駅から少し離れた、
いわゆる旧市街。行ってみたい、老舗の居酒屋が近くにあるところ。もう飲むところを
決めて、それから宿をとるときたもんだ。なにせ飲んだあと、ふっと歩いて帰れる
ところじゃないとなー。
画像は旧盛岡銀行本店。何か見覚えありませんか?
そうです。東京駅を設計した、辰野金吾が造ったそうですー。
「旧盛岡貯蓄銀行」、現在の盛岡信用金庫。1927年に建てられたそうで、まもなく
100年ですねえ。
こちらは「旧第九十銀行本店」で、現在は「啄木・賢治青春館」となっております。
このエリアはこういう立派な銀行が並んでいたのですね。小樽を思い出すのう。
展示品は、ま、たいしたことなかったです^^; 無料ですし。。。
喫茶室があり、そちらの利用がメインかしらw
立派ならせん階段など、見る価値があったのは建物自体かなー。
東京のベッドタウン、大宮は繁華街が大きい。アーケード商店街が閉まる頃、その
向こうの夜の街はすごく元気だ。
一軒目(俺は2軒目)はしぶいおでん屋だったので、次は趣向を変えてアラビアン・
ナイト!入り口はすごく狭く、置いてあるランプをなでて「ひらけ、ゴマ!」と
言うとランプから煙が出て、ようやく扉が開くという凝った趣向だw
ヘソ出しのアラビアの妖艶な衣装を着た女性に案内される。歩くとシャンシャン
音がする。
喉が渇いていたので、スパークリング日本酒を注文。味付け玉子が金メッキ!
メニューにあるカクテルは、「ナイルの朝焼け」だとか「海底ブラックパール」、
「魅惑のウィステリア」だの、何ベースなんだかよくわからないものが並ぶ。
こういうときは、酒というよりは雰囲気を楽しめばいいのだ。
よくわからずに、何杯か飲む。持ってくる女の子はカワイイ(*´д`*)ノシ
ふたたび夜の街を彷徨う。すると歌舞伎町のようなエリアに入ってきた。
中国人、韓国人、フィリピン人、ロシア人と、ドレスを着たガイコツ人女性が
うじゃうじゃ…。
最後は静かなバーにでも、と探してみたが、おそるべき魔界のような店か、
うるさくてまずいチェーン店ばかりでうんざり。ぶらついているとやたらに
声をかけられる。これだけ沢山の店があるということは、それだけ客も
いるということ。こういうの、行くかなーwww
こういうときは、スマホがあると便利です。友人に「大宮 バー」で検索してクレ、と
やってもらったら、少し繁華街からはずれたところに落ち着いたバーがありました^^
趣向の違う店を4軒の、充実した初日でした。まだ盛岡に向かってスタートしてないっ
つ~のにね(^益^;
今回は岩手の名湯、夏油温泉と乳頭温泉が目的の旅です。新宿から大宮へ行き、
そこから東北新幹線で盛岡まで行くルートですが、まずは埼玉在住の友人と大宮で
飲み、そこで一泊して翌日に新幹線に乗ることにしました。
昼過ぎに大宮に到着しましたが、そいつはまっとうに仕事をしているので夜まで
待たなければなりません。そこで駅前にある、昼飲みができる居酒屋に行きました~。
みなさん昼間っから盛大に飲んでやがります^^ どんなお仕事をしてらっしゃる
のでしょうか。あちらもそう思ったりするのか?
オヤジたちの聖地であり、昭和の雰囲気が漂う店でした。
大宮の駅前はデカイ。ビルがひしめきあっています。
友人と合流し、まずは老舗のおでん屋に行きました。
コの字のカウンターで、こじんまりした店です。ヲズィーサン3人組が、楽しそうに
しゃべりまくっていました。こういう人たちは、もう早くに始めて早くに帰ります。
コの字は、いろいろ見物できる楽しみがありますね。ま、きれいなおねいさんが
来ることは滅多になく、このあとで店のおねいさんに一生懸命話しかけるおっさんが
ちと目障りでしたけれど^^;
昼からビールを飲んでいたので、もうスタートから日本酒でいきました。
ダイコンは大中小とありまして、「中ください」と注文したら、おねいさんに「味が
しみた順番に出しているんです」と言われてしまいました。これのサイズは?
手前はシイタケ巻き、その上は気になっていた「ネギだんご」。
友人が「つみれ、あらびき!」と注文したら、おねいさんが「ハイ!つみれあらびき!」と
返事をしたので、「あらびきと、そうでないのがあるの?」と聞いたら、「いや、品書きに
そう書いてあったから、いちおう全部言ってみました♪」ときたもんだ。そこでおねいさん
がニッコリ。酔っ払いにもやさしい店なのだw
一緒の友人には、いつも東京まで出てきてもらっているので、今回は初めて俺が大宮
に泊まって飲むわけだから、もちろん一軒で終わるはずもない。今夜は遅くまでGO!
すみません。また2軒目の途中あたりから記憶がないのです。
楽しい酒だからこうなるので、おめでたいことなのですが、何しろ記憶が
ないというのは、何か醜態をさらしたのではないか、ともやもやした不安に
かられるのです。断片的に変な発言した、まだらな記憶が残っていやがるし。
じゃあそんなに飲むなよ、いつもいつも。
~と仰られるかもしれませんが、あとから「そうなっちゃったなー」と
思うんですよ。微妙な反省をしている今でもわかります。止めるのは無理w
さて今度は盛岡で飲み、乳頭温泉、夏油温泉という山奥の秘湯に出かけます。
東北といえば、宮沢賢治です。人格が立派過ぎて、少々苦手なタイプかも
しれません。それよりも田舎においてきた妻子が腹を空かせているというのに、
借金をかさねて酒と女に走ってしまうという、石川啄木のほうが私の趣味に
合いそうです。
二日酔イニモマケズ
医者ノ忠告ニモマケズ
チャンポンニモタエラレル
丈夫ナ肝臓ヲモチ
慾ニマミレ
決シテ自重セズ
イツモダラシナク飲ンデヰル
一日ニビールト日本酒トホッピート
ツキ出シト少シノ肴ヲタベ
ハナシタコトハホトンド忘レル
東ニ旨イ酒ガアレバ
行ツテシコタマ飲ミ
西ニ色ッポイ女将ガイルト聞ケバ
行ツテデレデレ話シカケ
南ニ飲ムゾト呼バレレバ
連日トイウノニイソイソ出カケ
北ニ酒ヲ控カエテイル友人ガオレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒデリノトキハビールヲ喉ニナガシ
サムサノトキハ熱燗ダ
ミンナニ飲ミスギダヨト言ワレ
クニサレテイルカモシレンガ
サウイフ酒飲ミニ
ワタシハナツテシマツタ