忙しい中、妹が《やっぱり行かなくちゃ》の想いでお墓参りに来てくれた。
「日に焼けたね」とわたしの顔を見て言った。気づかなかったけど、日焼けではなく、顔色は土色になっていたのだ。
妹が帰る、手を振る…家に入る。そこまでだった。
体調の悪化、風邪である。熱もあるし、身体も著しくだるい。
(もう駄目だ、死ぬの?)って感じ。
ずっと着たまま、顔も洗わず、食事もとらずの一昼夜。
今朝もやっとの起床、ブログはおろかラジオ体操も食事も今日はOUT。
青息吐息これを書いている、でも、ということは回復の兆し?
今年の厄を早々に落としたと思うことにしよう、でも本当はもっと悪い病気の徴候だったりして・・・。
70代に入る本年、心して無理はしないように気をつけたい。
『弁証法礼讃』
きっちりと平面的に描かれた家、窓は内側に開いている。
しかし、少し違っているのは、その部屋の中にもう一つの家があることである。
家は精神に例えられているとして、まず(肯定ありき)である、破綻のないしっかりした構築、外観に不自然さは微塵もないが、外に接する空気(世界)は曇天である。
奇異なのはその中にもう一つ家があり、窓も扉も閉じられたまま灯りさえも漏れていない暗い世界があることである。
窓は開いている。しかし、心の奥底の扉は閉じているという(否定)がある。
(肯定)と(否定)が同時に内在している。
解放と閉塞には大きな差異/対立があるが、その矛盾を由とし保存する弁証法のあり方にわたくし(マグリット)は賛意を表するものである。
(写真は国立新美術館『マグリット』展・図録より)