『各階に水とガス』(1959年)
新築のアパートの宣伝文句だったらしい。
構造上の新機軸であるが、《水とガス》は生活の基本である。水は水として、ガスは気体一般、空気を暗示しているのではないか。(この宣伝では燃料用を指している)
『各階に水とガス』は、地球上どこでも水と空気(光)があり、同じ条件のもとで暮らしていることの暗喩を潜ませている。
この宣伝フレーズを目にしたとき、デュシャンは《平等》を想起したのではないか。予め『与えられたとせよ』という生命の前提条件に思いを合致させたのだと思う。
(写真は『DUCHAMP』TASCHENより)
「承知しました。お礼なんかいりませんよ。」
「いゝえ、お礼はどうかとってください。わたしのじんかくにかゝはりますから。そしてこれからは、葉書にかねた一郎どのと書いて、こちらを裁判所としますが、ようございますか。」
☆照(あまねく光が当たる=平等)が質(内容)である。
霊(死者の魂)は雷(神なり)。
陽(日の光)の諸(諸々)は、逸(隠れた)糧(物事を養い育て支えるのに必要なもの)を暑(割り当て)済(救い)を伴う所(作用の内容)である。
しかし、フリーダのことで気持をしずめようとおもってこんなことをいろいろ考えているわけだが、それにしてもちっとも気持ちが落着かないな。ついさっきは、オルガにむかってフリーダのことをほめそやして、あれこそおれの唯一のささえだと言ったものだ。ところがこのささえは、たいして堅固じゃなかった。
☆しかし、フリーダ(平和)のために安心しようとして、いろいろ考えているが安心でK無い。オルガ(仲介)にむかって、不利だ(平和)こそわたしの唯一の支えだと言ったが、この支えは永続ではなかった。