『所有・雰囲気・振動ーゆりの樹による集中的な作業』
角柱を横にし日時計のような物を置き、掘られた空間にはゆりの樹の葉が束ねられ納められている。この物は何だろう。
時間と空間、収められた数多の葉は生命体の個々の死であり、埋葬の意ではないか。
細い線(針金)で結びつけられた円筒形の物・・・巻紙のようである。ゆりの樹は苛性ソーダによって紙に生成される(ソーダパルプ)。
木材と紙に製品化された《ゆりの樹》は、死後の再生である。人間による所有・曖昧ではあるが確かな行方、質の変換に伴う揺れ・・・それらの行程を集中的に提示してみせた仕事である。
(写真は横須賀美術館『若林奮VALLEYS』より)
「さあ、おうちへお送りいたしませう。」山猫が言ひました。二人は馬車にのり別当は、どんぐりのますを馬車のなかに入れました。
☆総て太陽の平(平等)である。普く図るのは、魔(鬼/死者)の赦(罪を許す)である。
蔑(見下す/差別)と闘う魔(鬼/死者)の赦(罪を許すこと)は新しい。
鞭をお折りになったことだって、べつにどうともおもいませんね。なんという野蛮な主人をもっていたものだろうということを思いだすぐらいのものです。わたしの気持ちをなびかせるには、どうも適したやりかたじゃなかったというわけです。
☆鞭(柳の枝)を壊したところで、わたしはかまいません。先祖の自然なままの大群を思い出させます。先祖を占領させたことは適当ではなかったのです。