天台宗開宗1200年を記念して特別展覧会が開かれている京都国立博物館へ出かけた。
今年は現在の京都御所が出来て150年目にあたり、それを記念して一般公開がはじまったことも影響しているのであろう、人、人、人で、京都の街は文字通りごったがえしていた。
仏像だけ見てもこれだけの逸品を一堂に集めて拝観できる機会はまずはないだろうと素人ながら感嘆した。平常展示館へも足を伸ばすひとがほとんどで一点一点熱心に見ている外国人の観光客も多く見られた。
特別展示館を見終わったあと一息入れながら京都国立博物館正面をスケッチした。当の博物館は、宮廷建築家の片山東熊が設計した、17世紀のバロック様式を取り入れた、レンガ造りの気品のある美しい建物である。
玄関の上にある三角形の破風(はふ)には仏教世界の美術工芸の神とされる毘首かつ魔と伎芸天の像が描かれており、まさに今回の『最澄展』にふさわしい。
天台宗の宗祖最澄は、仏教はすべての人々を救うと説いたそうだ。天台宗は天皇家とのゆかりが深いため、「朝廷・貴族のため、鎌倉仏教は庶民のため」との見方は一面的だろうと会場に用意された天台宗京都教区の配布資料にあった。
宗派により見方はそれぞれであろうが、少なくとも展示された仏像の姿顔かたちを拝観するかぎり、自由奔放、形式にとらわれず躍動しており、一体一体の仏像が今にも語りかけてきそうな親しみを覚えた。
最澄(767~822)は、比叡山延暦寺の開祖であるが、そこで法然、栄西、道元、親鸞、日蓮など名だたる高僧が学んだといわれる。
観光案内するつもりはないが、今回の展覧会には、国宝24、重文103をふくむ仏画、仏像、経典など187点が展示されている。京都に行かれる機会があれば、京都国立博物館へも足を伸ばしていただければありがたいと私見ながら思う次第である。(了)
Kenさんのスケッチは、ブログ容量の関係で削除させて頂きましたが、11月1日に、「かんぽう」さんから『ユニークに乾杯』というタイトルで出版予定です。定価2.000円。
ISBN978-4-904021-03-3 C0071 1905E
株式会社 かんぽうサービス ℡06-6443-2173
大阪市西区江戸堀1-2-14 肥後橋官報ビル6F(〒550-0002)
今年は現在の京都御所が出来て150年目にあたり、それを記念して一般公開がはじまったことも影響しているのであろう、人、人、人で、京都の街は文字通りごったがえしていた。
仏像だけ見てもこれだけの逸品を一堂に集めて拝観できる機会はまずはないだろうと素人ながら感嘆した。平常展示館へも足を伸ばすひとがほとんどで一点一点熱心に見ている外国人の観光客も多く見られた。
特別展示館を見終わったあと一息入れながら京都国立博物館正面をスケッチした。当の博物館は、宮廷建築家の片山東熊が設計した、17世紀のバロック様式を取り入れた、レンガ造りの気品のある美しい建物である。
玄関の上にある三角形の破風(はふ)には仏教世界の美術工芸の神とされる毘首かつ魔と伎芸天の像が描かれており、まさに今回の『最澄展』にふさわしい。
天台宗の宗祖最澄は、仏教はすべての人々を救うと説いたそうだ。天台宗は天皇家とのゆかりが深いため、「朝廷・貴族のため、鎌倉仏教は庶民のため」との見方は一面的だろうと会場に用意された天台宗京都教区の配布資料にあった。
宗派により見方はそれぞれであろうが、少なくとも展示された仏像の姿顔かたちを拝観するかぎり、自由奔放、形式にとらわれず躍動しており、一体一体の仏像が今にも語りかけてきそうな親しみを覚えた。
最澄(767~822)は、比叡山延暦寺の開祖であるが、そこで法然、栄西、道元、親鸞、日蓮など名だたる高僧が学んだといわれる。
観光案内するつもりはないが、今回の展覧会には、国宝24、重文103をふくむ仏画、仏像、経典など187点が展示されている。京都に行かれる機会があれば、京都国立博物館へも足を伸ばしていただければありがたいと私見ながら思う次第である。(了)
Kenさんのスケッチは、ブログ容量の関係で削除させて頂きましたが、11月1日に、「かんぽう」さんから『ユニークに乾杯』というタイトルで出版予定です。定価2.000円。
ISBN978-4-904021-03-3 C0071 1905E
株式会社 かんぽうサービス ℡06-6443-2173
大阪市西区江戸堀1-2-14 肥後橋官報ビル6F(〒550-0002)