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USA,USA,海外資金が米社債買いー学校で教えてくれない経済学

2005-11-18 08:52:29 | 経済学
WSJ紙電子版(11月17日)は、USA,USAと米国社債投資に海外資金が大量に流れ込んできているとレポートしている。

米財務省の発表によれば、海外からの米社債投資額はネットで510億ドルと今年5月に記録した540億ドルに次ぐ二番目に多い。05年第3四半期の純増は前年同期比24%増加した。米国債投資は、05年1~9月期間、前年同期比15%減少した。海外資金が少しでもリターンの大きい社債へ国債からシフトしたのであろうとWSJ紙は解説した。

米財務省は9月の海外からの米資産投資がネットで1,020億ドルを記録したと発表した。その内リスクが大きいはずの米国株への投資が245億ドルを占めていたことは意外だと一部のアナリストの感触を紹介している。

11月17日、NYダウは、45ドル上昇、10,720ドルと、壁と見られた10,700ドルをようやく突破した。大幅に下げていたGM株への買戻し、原油先物相場(WTI)が1.48ドル安と56.40ドルへ値下がり、ハイテック指標株Google社が株式市場ムードを盛り上げたようだ。

米商務省は、9月の米新規住宅着工件数が5.6%減少、年率換算で201.4万件へ落ちたと発表した。10年物米国債利回りの低位安定で、国債利回りと連動している米住宅ローン金利は現在6.07%に押さえられていることが住宅ブームを支えてきた。

一方、米FRBは、10月の米鉱工業生産指数が、9月に1.5%落ちたが0.9%増加したと発表した。10月の設備稼働率は、9月の78.9%から79.5%へ0.6%改善したと発表した。中でも製造業の生産指数が、9月の0.7%減から1.4%増加へ回復した。これは6年来の高い伸び率である。

米労働省は、先週末の新規失業保険申請件数が25,000件減の303,000件と発表した。失業保険申請件数の減少は米国景気にとって好材料だ。原油相場はバレル56ドル台と一息入れていることも米国景気にとっても世界景気にとっても好材料であろう。

原油高騰はインフレの引き金となり悪材料だが、同時に、あぶく銭のオイルダラーが米国資産買いで米国資本市場に流れ込み、国債相場高、ひいては米国低金利を支えている。
日本の株式市場の熱狂もオイルダラー抜きには考えられない。

お金は世界で一番臆病な生き物だ。相場は人の心の鏡である。お金のことを昔の人はお足と呼んだ。USA,USAも結構だが、お足元には注意した方がよさそうだ。(了)

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