株式相場は、その時々の好悪様々の材料を利用して上げたり、下げたりする。
11月22日のNYダウは、原油先物相場が、バレル1.14ドル上げ再び
59ドル台に迫ったことを嫌気して安くはじまった。
ところが11月1日開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)議事録が発表されるや、利上げ打ち止めが近いシグナルとして読み、反発に転じ、前日比51ドル上げて10,871ドルで取引を終了した。
Greenspan議長は、12月13日、来年1月31日、残り2回のFOMCを
最後にBernanke氏と 交代する。現在年4.0%の短期目標金利が、次回の会合で
0. 25%上げは確実視されている。さらに年明けにあと0.25%利上げして、
4.5%とする見方も消えていない。
ただ、声明文の中に盛り込まれ続けていた‘Measured pace’(慎重なペース)での利上げという文言を削除することを「置き土産」にして、グリーンスパン議長は舞台を去るのではないかとの一部アナリストの見方をWSJ紙電子版は紹介している。
NY為替先物相場は、ドルは対円では1ドル=119円でのもみ合い、対ユーロでは、
ECB(欧州中央銀行)が12月1日の会合で現2.0%を0.25%引き上げるのではないかとの思惑から、1ユーロ=1.1789ドルとドルは小幅値下がりした。
一方、金相場は1トロイオンス3.40ドル上げ、1987年来の高値492.90ドルで取引された。これは中国、インドに加えて、ロシア中央銀行が原油高騰で得た潤沢な
外貨を使って金を大量に買っていることが背景にあるとWSJ紙は指摘している。
ただ、金相場が一本調子で上値を追うとする見方は少ないようだ。500ドルをつけたあとは、利益確定売りが出るだろうと投資家は警戒しているとWSJ紙は紹介している。
世界的な金余り現象から、原油に流れていた余剰資金が金や銀,銅などへシフトしているとの指摘がアナリストのなかで増えてきているようだ。ドル買い・円売り、ユーロ売りの流れも投機資金がドル買いに流れていた形跡がある。風向き、潮目の変化に敏感に反応する。
相場の世界では当たり前の、狩猟民族特有の変わり身の早さを良しとしない気風が特に日本人に強い。日本文化の良き伝統は尊重しながらも、世界の金融事情の変わり身の早さにも目配りすることは、日本人がグローバル化した社会で生き続ける知恵かもしれない。(了)
11月22日のNYダウは、原油先物相場が、バレル1.14ドル上げ再び
59ドル台に迫ったことを嫌気して安くはじまった。
ところが11月1日開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)議事録が発表されるや、利上げ打ち止めが近いシグナルとして読み、反発に転じ、前日比51ドル上げて10,871ドルで取引を終了した。
Greenspan議長は、12月13日、来年1月31日、残り2回のFOMCを
最後にBernanke氏と 交代する。現在年4.0%の短期目標金利が、次回の会合で
0. 25%上げは確実視されている。さらに年明けにあと0.25%利上げして、
4.5%とする見方も消えていない。
ただ、声明文の中に盛り込まれ続けていた‘Measured pace’(慎重なペース)での利上げという文言を削除することを「置き土産」にして、グリーンスパン議長は舞台を去るのではないかとの一部アナリストの見方をWSJ紙電子版は紹介している。
NY為替先物相場は、ドルは対円では1ドル=119円でのもみ合い、対ユーロでは、
ECB(欧州中央銀行)が12月1日の会合で現2.0%を0.25%引き上げるのではないかとの思惑から、1ユーロ=1.1789ドルとドルは小幅値下がりした。
一方、金相場は1トロイオンス3.40ドル上げ、1987年来の高値492.90ドルで取引された。これは中国、インドに加えて、ロシア中央銀行が原油高騰で得た潤沢な
外貨を使って金を大量に買っていることが背景にあるとWSJ紙は指摘している。
ただ、金相場が一本調子で上値を追うとする見方は少ないようだ。500ドルをつけたあとは、利益確定売りが出るだろうと投資家は警戒しているとWSJ紙は紹介している。
世界的な金余り現象から、原油に流れていた余剰資金が金や銀,銅などへシフトしているとの指摘がアナリストのなかで増えてきているようだ。ドル買い・円売り、ユーロ売りの流れも投機資金がドル買いに流れていた形跡がある。風向き、潮目の変化に敏感に反応する。
相場の世界では当たり前の、狩猟民族特有の変わり身の早さを良しとしない気風が特に日本人に強い。日本文化の良き伝統は尊重しながらも、世界の金融事情の変わり身の早さにも目配りすることは、日本人がグローバル化した社会で生き続ける知恵かもしれない。(了)