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NYダウ急発進、急停止:再び11,00ドル割れー学校で教えてくれない経済学

2006-01-14 11:35:58 | 経済学
NYダウが、年初からの7営業日で325ドル飛び出して、あと2日で83ドル下げて、肝心の11,000ドルのハードルを割りこんでしまった。年始めには12,000ドル突破という一部の景気のいい話も急速に頓挫してしまったかのようだ。

NYダウには4年目のジンクスがあるそうだ。最近の4年で見れば、98年、02年が相場の底だった。今年06年は03年でスタートした上げ相場の終焉の年に当るから期待できないとするアナリストもいると1月13日付けのWSJ紙電子版が紹介している。

同紙は上げ相場の4年目がNYダウの底になるというジンクスは、米国が中間選挙に当たる年だから全く論拠なしとしないという見方も紹介している。特に米国では政治が絡むとなんでもありに豹変する。06年で底をいれ2年先の大統領選挙に向けて政治が相場をつくるといわれると妙に説得力があるように見えてくるから不思議である。

06年の相場にもし躓きが出るならそれは原油相場高止まりであり、原油相場と即連動しているイラン核問題が最悪のシナリオに発展するようなケースであろう。加えて米FRB(連邦準備制度理事会)議長がグリーンスパン氏からバーナンキ氏へ交代することも金融政策を読みづらくさせているようだ。先行き不透明なことを相場の世界では一番嫌う。

06年のNYダウを慎重に見る向きは、個人消費の落ち込み、住宅需要の鈍化、原油高どまり、高金利継続をマイナス材料に並べている。ウオルマートやデュポン、ハウスデポを推奨銘柄からはずしたファンドがあるのもそのためかもしれない。

一方、日本の株式市場では、一時大きく下げる場面もあったが、あと持ち直した。総じてみれば今年の相場を楽観視する向きが増えてきているようだが、果たしてどうであろうか。

ただ、外人の日本株買いの勢いは依然衰えを見せていない。加えて個人の買い意欲が強いことを指摘する声が多い。個人の余裕資金が投資信託を介して大量に株式市場へ流れ込んできていることが大いに株価上昇を助けているようだ。

6年続いたゼロ金利にさすがの個人も嫌気がさしたのであろう。日本人は株嫌いであるがどうしたことか投資信託を介すると株式アレルギーがなくなるらしい。今後益々投信経由で個人の余裕資金が入りこんでくる可能性は極めて高いと特に投信関係者はホクホク顔だ。

バブルが崩壊して15年近く経過した。この間日本人が失ったものに心の崩壊が最大であろう。その一方で、政府任せ他人任せでは将来、生きていけないという厳しい教訓も学んだはずだ。自分で生きていくためには、第一に健康管理、次に資産管理かもしれない。(了)

作者・江嵜企画代表 Ken


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