ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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原油高騰で潤うロシアー学校で教えてくれない経済学

2006-01-15 13:19:59 | 経済学
ロシア最大の石油メーカー、Lukoil社が、05年7~9月期、純利益で前年同期比の14億ドルから22.1億ドルへ58%増加したと発表した。同期の売上高は前年の98.2億ドルから163.2億ドルへ66%増加した。原油の平均単価はバレル57.32ドルへ18%増加したことが反映した結果であろう。

同社は、1月13日、2005年の原油生産量は、日量180.4万バレルへ前年比4.5%増加し、天然ガスの生産量は、7.6%増加したと発表した。同時に2006年の同社の原油生産を4%増加するが精製量は横ばいになる見通しと発表した。

ロシアの原油生産は日量1,000万バレルといわれている。ロシア原油生産全体の20%近くを占めるLukoil社の状況はロシアが原油高の恩恵に浴しているかをわかり易く教えてくれた。

1月13日、NY原油先物相場は、ナイジエリアのRoyal Dutch Shelの爆発事故を材料に一時バレル65.05ドルまで上昇したが、あと前日比横ばいの63.94ドルで取引を終了した。
昨今の原油高止まりの背景にはイラン核問題をめぐるきな臭い動きも背景にあるようだ。

イランの濃縮ウラン問題をめぐって国連付託から経済制裁まで発展すると取りざたされている。ただ、イラン政府は原油高のお陰で、政府の財政状態にゆとりがあるといわれている。イラク同様のイランに対する米国流の兵糧攻めだけで成功するかどうか疑わしい。

さらに、イラン核開発をめぐり、イランを経済封鎖すればイランからの原油輸出が止まるとの思惑も出てきた。原油相場は一気にバレル100ドルまで暴騰する事態もありうると早くも一部の投機家ははしゃいでいるようだ。

60ドル原油でさえ頭を悩ましているアメリカ。ロシアや中東にエネルギー元を依存している欧州の旗色はどうしても悪くなる。そのあたりをしたたかに計算したうえでイランが独自の核戦略を立てて来ているのかもしれない。

ただ、西欧はイランとも伝統的につながりが深い。ロシアはそれ以上にイランと深いパイプで核開発でさえ緊密な連携をとっているといわれている。表面的な日々の新聞情報だけで振り回されて一喜一憂していると知らぬは日本ばかりなりという事態になりそうだ。

一方、1月13日、NY金先物相場では、イラン核問題を材料に、金相場が一時、25年来の高値の1オンス558.80ドルまで買われた。有事のドル買いは今は昔の物語である。
高止まりする原油相場。金相場上昇の意味するところを改めて噛みしめてみたい。(了)


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