1月3日、WSJ紙電子版は2006年の景気予測について56人のエコノミストからなるアンケート結果をまとめている。
結論的には住宅需要が陰りを見せることから2006年の米国景気は若干鈍化すると予測するアナリストが多い。ただ、過去2年半のGDP4.1%の成長が良過ぎたわけで、今年前半は3.5%、後半が3.1%増と3%台の成長をキープし極端には悪化しないと見ている。
住宅需要に次いで懸念材料は原油相場である。原油相場は年間を通してバレル50ドルから60ドルの間の高値圏で推移すると見ている。昨年は39ドルと予測して間違えた。2006年は原油相場は高止まりすると見るアナリストが多数を占めた。
消費者物価指数は、昨年11月までの1年間で3.5%増であったが、今年5月までの1年間では3.1%増へ、さらに11月までの一年間は2.3%増まで低下すると見ている。
プラス要素としては米企業の設備投資が増加すると見ている。設備投資の増加が住宅需要鈍化のクッションの働きをすることによって景気の落ち込みを軽微にとどめると見ている。
ただ、住宅需要も伸び率が鈍化するが、昨年11月の住宅価格は米国平均では12%値上がりした。米FRB調べでは、昨年末時点の米国の住宅資産価値は2.9兆ドルで昨年1年間で14%増え、過去5年間でみると76%増加しており十分な含みを残している。
景気が鈍化することは全て悪いことではない。FRB議長がグリーンスパンから今年1月末にインフレターゲットを持論とするバーナンキ氏へ交代する。景気が鈍化しインフレ率が落ち着けば、短期FFレートを1月に0.25%上げたあと、バーナンキ氏自らの手で3月に0.25%上げて4.75%で打ち止めとする可能性も出てくると一部のアナリストは見ている。
10年物国債利回りは現在4.33%前後で低位に安定している。FFレート引き上げで若干上げても5%以内に収まる。10年物国債利回りに連動している住宅ローン金利も低く抑えられるから、住宅需要を一挙に冷やすことにならないと見るアナリストは多い。
株式市場については、2005年は12,000ドル以上と予測して外れた。2006年は、56人のうち33人がNYダウは、昨年比2.6%高の11,000ドルから11,999ドルの間と見ている。
原油相場、金利がキーワードであるが、住宅動向が2006年の米景気の指標になりそうだ。
ただ、2005年のWSJ紙のエコノミストの予測は見事に外れた。予測ほど当てにならないものはないが参考にすることは無駄ではないであろう。(了〉
結論的には住宅需要が陰りを見せることから2006年の米国景気は若干鈍化すると予測するアナリストが多い。ただ、過去2年半のGDP4.1%の成長が良過ぎたわけで、今年前半は3.5%、後半が3.1%増と3%台の成長をキープし極端には悪化しないと見ている。
住宅需要に次いで懸念材料は原油相場である。原油相場は年間を通してバレル50ドルから60ドルの間の高値圏で推移すると見ている。昨年は39ドルと予測して間違えた。2006年は原油相場は高止まりすると見るアナリストが多数を占めた。
消費者物価指数は、昨年11月までの1年間で3.5%増であったが、今年5月までの1年間では3.1%増へ、さらに11月までの一年間は2.3%増まで低下すると見ている。
プラス要素としては米企業の設備投資が増加すると見ている。設備投資の増加が住宅需要鈍化のクッションの働きをすることによって景気の落ち込みを軽微にとどめると見ている。
ただ、住宅需要も伸び率が鈍化するが、昨年11月の住宅価格は米国平均では12%値上がりした。米FRB調べでは、昨年末時点の米国の住宅資産価値は2.9兆ドルで昨年1年間で14%増え、過去5年間でみると76%増加しており十分な含みを残している。
景気が鈍化することは全て悪いことではない。FRB議長がグリーンスパンから今年1月末にインフレターゲットを持論とするバーナンキ氏へ交代する。景気が鈍化しインフレ率が落ち着けば、短期FFレートを1月に0.25%上げたあと、バーナンキ氏自らの手で3月に0.25%上げて4.75%で打ち止めとする可能性も出てくると一部のアナリストは見ている。
10年物国債利回りは現在4.33%前後で低位に安定している。FFレート引き上げで若干上げても5%以内に収まる。10年物国債利回りに連動している住宅ローン金利も低く抑えられるから、住宅需要を一挙に冷やすことにならないと見るアナリストは多い。
株式市場については、2005年は12,000ドル以上と予測して外れた。2006年は、56人のうち33人がNYダウは、昨年比2.6%高の11,000ドルから11,999ドルの間と見ている。
原油相場、金利がキーワードであるが、住宅動向が2006年の米景気の指標になりそうだ。
ただ、2005年のWSJ紙のエコノミストの予測は見事に外れた。予測ほど当てにならないものはないが参考にすることは無駄ではないであろう。(了〉