ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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希望的観測には危険が一杯ー学校で教えてくれない経済学

2006-10-29 08:30:39 | 経済学
WSJ紙の週末の記事を読んでいて、米最大手小売のWal-Martが10月度、既存店売り上げの伸び率が予測の2~4%増が0.4%増に留まった話と最近米国で、初心者がインターネットで為替取引をする人間が増えているが、これほどリスクの大きい仕事はないと警告している記事が目を引いた。

まずWal-Martの関連記事では、一時的に、店舗を非コンビニタイプへモデルチエンジした影響が出た、婦人アパレルでの定番品の売り上げ減、ガソリン急騰で売り上げが前年比13.4%落ち込んだためと投資家説明会でCEOのLee Scott氏が説明している。

会社説明では、11月にはガソリンの値下がりで売り上げが回復すること、店舗のモデルチエンジが終わればホリデーシーズンに向けて売り上げは1%のような低い伸びになると全く予測していないと特にガソリンの値下がりを売り上げ回復の起爆剤に期待している。

小売コンサルタント会社、Retail Metrics LLCは、調査対象の56店まとめとして、10月度の売り上げは3.3%増とまたThomsonFinancial はWal-Martを除けば4.8%増と予測している。今後売り上げ増予測理由は、暖冬の影響とガソリン価格の値下がりを挙げていた。

一方、為替取引については、Interbank FX社が、顧客獲得のために、初心者対象に50セント単位から取引が出来るとの歌い文句でミニ・トレードの講習会を開いた。さらに夜間や時間外取引を拡大して売り上げを増やそうとしていると最近の動きを紹介している。

WSJ紙のKaren Richardson記者は、元手の400倍もの借金で商いを増やす人や、為替の知識ゼロで取引をはじめて、わずか一日で全財産を失うケースが増えていると警告している。

素人だけではない。最近の例では、ヘッジファンドのAmaranth Advisorsが、天然ガス取引で600億ドル以上の負債を出して倒産した。これも借金を雪だるま式に増やして招いた悲惨な例だと指摘している。

フロリダに住むある皮膚がんの専門医のTom Connelly 氏は、二年前から為替取引を始めたが、為替市場が予測と逆の方向に動いた結果15,000ドルの損を出したと素人が為替取引で失敗したケースの一例を紹介している。

Wal-Martの話は、ガソリン次第で米景気は良くも悪くもなる。ガソリン相場が米個人消費の鍵だと教えている。為替取引の話は、為替は流れが一夜にして逆方向に走る怖さを教えているのだろう。Wishiful  thinking(希望的観測)には危険がいつも潜んでいる。(了)

江嵜企画代表・Ken



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