1月31日、NYダウは、前日比98ドル高の12,657ドルで取引を終了した。米商務省は、昨年10~12月のGDPが3.5%増、一方インフレ率は過去52年来最低の0.8%との発表で様子見のあと、米FOMCで金利据え置きと声明文を歓迎して一気に上昇した。
NY原油先物相場は、石油流通在庫減少をはやしてバレル1.17ドル、2.1%上昇、58.14ドルで取引を終了した。原油高は株式市場には本来、悪材料だが、低インフレでのGDP増が原油高懸念を凌駕したようだ。
低インフレと金利据え置き決定を材料に債券相場が上昇し、10年物国債利回りは、4.83%まで低下した。NY為替市場では、金利差有利で動いていた米ドルは、利上げ見送りで、対円で1ドル=120円台まで下げ、対ユーロで1ユーロ=1.30ドル台まで値下がりした。
バーナンキ氏が米FRB議長に就任して丁度一年を迎える。いろいろあったが原油大幅値下がりという幸運にも恵まれ、市場との対話もまずまずの線で進んでいる。ただ、米経済が、住宅問題という難関をクリアしながら、インフレを克服して、最終的に軟着陸(soft landing)させられるかどうかでバーナンキさんの真価が決まるとする見方が多い。
今回、金利据え置きを決めた後の声明文には、「最近の経済の徴候(indication)は、経済成長はいくらかしっかりしてきている(somewhat firmer)。加えて、住宅市場で一時的ながら一部に安定化(some tentative stabilization)の兆しが見られる。」と書かれている。
さらに声明文には「変動の大きい食料とエネルギーを除いた、コアインフレは緩やかに改善し、インフレ圧力は緩和の見通しである」と書いている。その一方で、「企業の設備稼働率はフルに近く、インフレ抑制に必要な利上げはデータ次第であろう。」と付け加えている。
DreyfusCorporationエコノミスト&ストラテジスト、RichardHoey氏は、「住宅を懸念したが安定している。インフレを懸念していたがゆるやかに改善している。マーケットとFED(金融当局)とは、少なくとも目先は、同じテーブルに座っている」と話したと今朝のWSJ紙は紹介している。
グリーンスパン前FRB議長はマーケットとの対話で評価が高かった。一年生のバーナンキ議長も、今朝のNYダウの反発を見ていると「よくやっている」ということなのだろう。
日本はどうか。テレビ画面や新聞紙面で、政治家、経済界のトップが頭を下げない日がない。責任ある立場の大人が毎日、頭を下げる。日本の子供がおかしくならないか心配だ。全て大人の責任であるが、日本という国は本当に情けない国に成り下がったものだ。(了)
江嵜企画代表・Ken
NY原油先物相場は、石油流通在庫減少をはやしてバレル1.17ドル、2.1%上昇、58.14ドルで取引を終了した。原油高は株式市場には本来、悪材料だが、低インフレでのGDP増が原油高懸念を凌駕したようだ。
低インフレと金利据え置き決定を材料に債券相場が上昇し、10年物国債利回りは、4.83%まで低下した。NY為替市場では、金利差有利で動いていた米ドルは、利上げ見送りで、対円で1ドル=120円台まで下げ、対ユーロで1ユーロ=1.30ドル台まで値下がりした。
バーナンキ氏が米FRB議長に就任して丁度一年を迎える。いろいろあったが原油大幅値下がりという幸運にも恵まれ、市場との対話もまずまずの線で進んでいる。ただ、米経済が、住宅問題という難関をクリアしながら、インフレを克服して、最終的に軟着陸(soft landing)させられるかどうかでバーナンキさんの真価が決まるとする見方が多い。
今回、金利据え置きを決めた後の声明文には、「最近の経済の徴候(indication)は、経済成長はいくらかしっかりしてきている(somewhat firmer)。加えて、住宅市場で一時的ながら一部に安定化(some tentative stabilization)の兆しが見られる。」と書かれている。
さらに声明文には「変動の大きい食料とエネルギーを除いた、コアインフレは緩やかに改善し、インフレ圧力は緩和の見通しである」と書いている。その一方で、「企業の設備稼働率はフルに近く、インフレ抑制に必要な利上げはデータ次第であろう。」と付け加えている。
DreyfusCorporationエコノミスト&ストラテジスト、RichardHoey氏は、「住宅を懸念したが安定している。インフレを懸念していたがゆるやかに改善している。マーケットとFED(金融当局)とは、少なくとも目先は、同じテーブルに座っている」と話したと今朝のWSJ紙は紹介している。
グリーンスパン前FRB議長はマーケットとの対話で評価が高かった。一年生のバーナンキ議長も、今朝のNYダウの反発を見ていると「よくやっている」ということなのだろう。
日本はどうか。テレビ画面や新聞紙面で、政治家、経済界のトップが頭を下げない日がない。責任ある立場の大人が毎日、頭を下げる。日本の子供がおかしくならないか心配だ。全て大人の責任であるが、日本という国は本当に情けない国に成り下がったものだ。(了)
江嵜企画代表・Ken