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上海発世界同時株安、NYダウ416ドル下げるー学校で教えてくれない経済学

2007-02-28 08:13:16 | 経済学
2月27日、NYダウは、中国株の暴落に敏感に反応して、一時前日比545ドル安と暴落、売りが殺到してパニック状態に陥った。あと小幅戻して416ドル、3.3%安、12,216ドルで取引を終了した。ナスダック指数、S&P500種指数もそれぞれ3%以上値下がりした。

NY為替市場ではドルが急落、1ドル=117円台、1ユーロ=1.32ドル台で取引された。中国株安に加えて、1月の米耐久財受注高が7.8%下落したことに反応した。日本の金利安を利用した俗に言うキャリートレードのドルに対する手仕舞い売りも影響しているとWSJ紙は解説している。

NY債券市場では、債券が急騰し、10年物国債利回りは、4.53%台へ急落した。債券相場急騰は、1月の米中古住宅販売が12月の627万件から646万件へ増加したが、価格が12月の22.1万ドルから21.0万ドルへ値下がりしたことにネガティブに反応した。

NYダウ暴落の引き金は、上海株が、過去10年で最大幅の前日比8.8%大幅急落である。深圳市場も9.2%値下がりした。中国経済が2.7兆ドルに対して上海・深圳市場あわせて時価総額が1.5兆ドルまで肥大化して来ていたとWSJ紙は紹介している。

上海株価指数は2005年半ば以降174%値上りしていた。来週開かれる全国人民代表会議大会で、株式取引税引き上げなどの株価加熱抑制策が採られるとの思惑から投売り商状となったとWSJ紙は伝えている。

イラク・イランでの地政学的リスクに対する警戒感も金融市場に動揺を与えているようだ。ホワイトハウスはNYダウ暴落に対して、「金融市場の動向を引き続き注意深く見守る」との声明を出したと今朝のCNNテレビは報道していた。

今朝のCNNテレビでは、「中国経済がスローダウンすれば米国経済もスローダウンするのではないか」と、次々とゲスト迎えては、「明日のNYダウはどうなるか、上海株はどうなるか」とコメンテーターが矢継ぎ早に質問していた。「そんなことを急に聞かれても誰も答えられない。」質問した方も、お互い顔を見合わせて苦笑する場面が妙に印象的だった。

為替市場では、異常に安い日本の金利で円を借り、それをドルに限らず自国通貨に代えるまではいいが、それを住宅ローンで貸し付ける動きが世界中で広まってしまった咎めが、キャリートレードの手仕舞い売りに対する警戒感を助長しているとの見方も出てきている。

金の切れ目は縁の切れ目。お金ほど臆病な生き物はいない。今回は上海発の世界同時株安である。中国人はお金に特に敏感な生き物だ。動揺が収まるまで時間がかかりそうだ。(了)

江嵜企画代表・Ken



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