ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

キャリートレードってなんですか?-学校で教えてくれない経済学

2007-02-11 23:46:23 | 経済学
キャリートレードってなんですか?と
ハリックさんのお知り合いから質問がありました。
Kenさんの独断と偏見ですがひとつの見方として
ご参考にお読みいただければ幸いです。

キャリートレードを日本語では最近、「円借り取引」と
翻訳しているようです。
一口で言いますと金利の安い国(例:日本)で
資金を調達(日本の銀行でお金を借りる)、その資金で
ドルを買う行為のことです。

米国の短期の目標金利は5.25%です。
日本は0.25%ですから米国で投資すれば
手数料を払っても利ざやが 稼げます。

次に 買ったドルで米国債(ドル建て)や通貨としての
ユーロや 英ポンドを買います。
米国債の利回りは現在4.8%前後ですからここでも
利ざやが稼げます。

勿論、 円でユーロや英ポンドを直接買うこともできます。
ただ、円による取引はドルとユーロ、ドルと英ポンドと
比べて取引が少なくなかなか成立しません。
大量にユーロや英ポンドを円で買う場合は値段がつきません。
買いたいときも買えず、売りたいときも
売れません。

そのため一端円を売り、ドルに両替します。
売り物が増えると物の値段(この場合はお金の値段ですが)は
安くなります。つまり円安です。

今回G7でキャリートレードをドイツが問題にしたのは
「そもそもの原因は日銀が0.25%という異常に
安い金利を設定しているためだ。
日銀と政府はグルになっている。
日本国の金融政策を改める必要がある。」
と噛み付いたと思われます。

一方、日本政府は巨額の国債を発行しています。
もし利上げすれば国債の利払いが増え、益々
財政赤字ガ増えます。
日本政府としても国債が暴落するので 
なかなか利上げに踏み切れません。
日銀総裁は利上げを望んでいるようですが今ひとつ
迫力がありません。

米国政府の立場で眺めてみるとどうでしようか。
日本の金利が安いために、円を売り
ドルを買う。買ったドルで米国の国債を買ってくれると
ありがたいのは米国です。

もし日銀が利上げすればアメリカへ流れていたお金が
日本から出て行かなくなる。
日本に国債を買ってもらえないと米国債は暴落する。
金利が上がる。
米国としては せっかく景気がよくなってきたが金利が上がると
景気回復に水が差される。

日本の金融機関はどうでしょうか。
0.25%では日本の銀行も運用できません。
手数料も出ません。

海外でお金を運用したくなるのは自然の成り行きです。
米国債やカナダ債、二ユージーランド債、
豪州債を買い、国内では安い金利でお金を借りて、株式、債券、
投資信託に投資しています。
株式はリスクが高いため流れは債券と投資信託を買う資金に
流れています。

現在投資信託は銀行が90%以上でほとんどです。
今年10月から郵政民営化で郵便局が投資信託を
始めます。
もし10月まで日本の金利が0.25%のままなら
個人の預金から投資信託へお金が回されるでしょう。

米国の財務長官が現在の1ドル=120円の水準は
日本の景気がまだデフレだ。利上げ反対だと言いました。
ただ、日本政府は為替市場で日本政府自らが意図的に
昔やっていた(円売り介入)という為替操作を
最近は やっていないと日本政府を米国は擁護しました。

しかしよくよく考え見ると米国は日本のためではないのです。
アメリカの国益のために行動したのです。

アメリカはよその国のために擁護した例はまれではないでしょうか。
多くは国益優先です。
そのあたりは中国人と共通点が多いようです。
アメリカ人の行動パターンがわかり易いのは
自分の国益のためならやる。国益にならなければやらない。
実にはっきりしています。
国益のために今回のG7の会合で米国はドイツを
説得したに違いありません。

そういう意味からいうと今回のG7の会合は日米対ドイツその他の
ヨーロッパ連合軍のせめぎあいでした。
アメリカがカナダと組んでドイツその他の欧州連合軍を押し切ったようです。
その結果 日本はアメリカチームの援護で円安が表沙汰になりませんでした。

翻って、 日本の政府の立場ではどうでしょうか。
日本政府は参院選挙を控え時間稼ぎしたいようです。
2月のに日銀政策決定会議で日銀が利上げを見送る可能性が
出てきました。
12月、1月これで2回利上げを見送りました。
2月利上げを見送ると3ヶ月連続です。
先延ばしすれば結局夏以降になると
10月まで利上げなしというシナリオです。

円安は目先的には輸出企業にもプラスです。
法人税も減税です。
まず企業の採算を改善させ株価を上げることを
考えています。

円安はまたインフレを誘導します。
日本は 膨大な借金を抱えていますから日本政府は
インフレを歓迎しています。
その点はインフレの怖さをからだに叩き込まれている
ドイツと180度違います。

円安はお金の値打ちがなくなることです。
ドイツなどが矛を収めた背景に欧州中央銀行が
ユーロが安くなるとインフレが進むとブレーキを
かけたからだとおもいます。
ユーロが安くなるとドイツなど欧州の物価は上がります。
インフレ的になります。
米国もインフレを怖れています。
当然、ドル安・円高よりドル高・円安歓迎です。

インフレを歓迎する日本。
インフレを恐れる欧州とアメリカ。
その産物のひとつが円キャリートレードだと
私は考えています。

円キャリートレードとは安い金利の国でお金を
借り金利の高い国で利ざやを稼ぐことです。
しかし一皮むけば自国の利害得失がヘドロのごとく
からんだ魑魅魍魎の世界だと思います。

長々と失礼しました。(了)

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鍼灸師と職業(2)

2007-02-11 11:57:18 | 情報や案内及び雑談
鍼灸師 (1) (2) (3) (4) (5) (6)



写真クリックで臨床実践塾の案内へ
 
目診とは、イリドロジーとスクレオロジーを用いた診断法です。
イリドロジーとは「虹彩学」のことです。
スクレオロジーとは「鞏膜学」(オプトロジーとも言う)のことです。



鍼灸の勉強をする人の中には、鍼灸院の開業を目指す人も多いと思いますが、鍼灸学校で教鞭を握るのを目指している人もいるし、学問の一部として勉強している人もいる。

また、鍼灸学校の先生でも、現代医学の生理解剖を教える先生もいれば、鍼灸理論を教える先生、臨床を教える先生とそれぞれが、各自の得意とする科目を教える。
しかし、臨床を教える先生は臨床が出来なければ・・・。(←これが近年大きな話題を呼んでいる)

話を戻しますが、それぞれの人にそれぞれの職があるように、その人に見合った職業を探すのが一番大切で、鍼灸師だからといって、無理して鍼灸技術を要する職業を選ぶ必要はないと思う。
ただ、鍼灸師という資格は、いろんなところで役に立つ。

例えば、住宅ローンを組むとしよう。
住宅ローンは、頭金として三分の一程度の手持ち資金が理想とされますが、不動産屋さんに聞いてみると、
「そんなに厳しくては売れない。5%ぐらいの自己資金でも売りますよ」と言う。

続けて、「鍼灸師のような資格商売をしている人の場合は、ローンが組みやすいですから、頭金なしでもローンを組む時がありますね」と言う。

へー、\(◎o◎)/!
資格商売ねー、
なるほど、

そう言えば、鍼灸と全く関係ない職業の面接に行った人が話していたが、履歴書に「鍼灸師」と書いてあるだけで、採用が決まったと話していた。


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G7閉幕、共同声明で円安問題言及せずー学校で教えてくれない経済学

2007-02-11 09:05:30 | 経済学
今朝のWSJ紙によれば、ドイツのエッセンで開かれていたG7会合の共同声明で、日本の為替政策に一切言及されず、むしろ、日本経済は回復途上にあると指摘された。

声明文では、中国が名指しされ、中国の効果的な為替政策が望まれると指摘された。G7開催国のドイツは、円安を非難するコメントをマスコミに流していたが、少なくとも表向きは、遠まわしの表現すら、円安について言及されていないとWSJ紙は紹介している。

週末の為替市場は、G7の結論を予見していたかのように、1ユーロ=1.3005ドル、1ドル=121.65円、1ユーロ=158.23円で取引された。サプライズは起こらなかった。声明文を見る限り、米国のスタンスが結果としては、色濃く出た印象が強く、まことに興味深い。

ユーロ相場について、ドイツは円安を非難していた。ただ、ECB(欧州中央銀行)は、一貫して、インフレを懸念するスタンスを続けていた。ECBは2月は利上げを見送ったが、3月には利上げを実施する含みを残し、インフレ警戒のスタンスを継続している。

最近の為替相場は、明らかに、金利差を反映している。日本ではインフレを懸念する論評はほとんど見られない。しかし、欧米ではインフレを懸念する論調が目立つ。自国の通貨価値が上がることで、物価を抑える効果がある。ドルについても、ユーロについても、他国の通貨に対して自国通貨の上昇は、物価重視の金融政策には受け入れ易いのであろう。

日本の新聞では、ヘッジファンドの投機的な動きをけん制するコメントが声明文に盛り込まれたと出ていたが、今朝のWSJ紙を見る限り、具体的指摘はなかった。日本ではヘッジファンドをハゲタカファンドとして極端に嫌う。昨日、米ヘッジファンドが、NY証券取引所に始めて上場された。好き嫌いだけでは物事は進まないことを教えているようだ。

円安が進んでいる背景に、日銀の金融政策が、キャリートレードという、異常に安い金利を利用して、ドルを買い、買ったドルでユーロを買う結果として、対ユーロでの円安をもたらしているとの指摘が一般的である。G7の会合での本当の議論を第三者は知るよしもないが、2月の日銀の利上げが見送られると読めば、現行水準の円安は当面続くのであろう。

今回のG7の事前事後の動きを少なくとも一部新聞紙上を通じて見る限り、米国がリードして、結果、米国の意向が、声明文にも色濃く出た。少なくとも米国は日本の金融政策についても、赤字垂れ流しの米国にとって、ドルをせっせと買ってくれる日本という国はありがたい存在なのかもしれない。

G7声明文の中に中国が入り、日本ははずれた。米国は中国を警戒しているようだ。(了)

江嵜企画代表・Ken


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