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悪材料無視、NYダウ215ドル高ー学校で教えてくれない経済学

2007-11-28 17:08:28 | 経済学
 今朝のWSJ紙に、NY為替市場で、米ドルは、株高のコートテイル(Coattail)で値上がりしたと出ていた。ドルは、対ユーロで、1ユーロ=1.4809ドル、対英ポンドで、1ポンド=2.0642ドル、対円で1ドル=118.88円前後と、いずれも小幅上昇した。

コートテイルを、辞書で引くと、燕尾服・モーニングの裾とある。例えば、選挙戦で、弱い候補が、強い候補の威光で当選するときに米国では使うと出ていた。要はこの日のドル反発は本物でないということをコートテイルという一言で表したと思われる。

11月27日、NYダウは、前日比215ドル値上がりし、12,958ドルで取引を終了した。アブダビの投資会社が、金融危機に陥ったシティーに、75億ドル(8,100億円)投資したことが株価上昇の推進力となったようだ。

NYダウが200ドル以上上げても、13,000ドルに届かなかった。高値14,000ドルから見れば大きく遅れをとっている。相場は人の心の鏡である。投資家の不安心理が払拭されていないことを株価が素直に表しているのであろう。

米国経済の実態を示す指標は、必ずしもよくない。サブプライムローン問題は、来年にかけてさらに悪化すると見られている。週明けに、07年7~9月期の米住宅価格が発表されたが、前期比4.5%値下がりした。米主要15~20都市でも住宅価格は昨年対比値下がりしている。売り物件が増加している。米住宅価格が下げ止まる気配は見られない。

米民間調査会社がまとめている景気指標に、コンフェレンス・ボード(Conference Board)指数があるが、11月の指数は、10月の95.2から87.3へ低下した。大方のエコノミストは90.2と予測していた。米国の消費者は先行きに確信をもっていないことを教えている。

この日のNYダウの値上がりには、NY原油先物相場が、12月5日開催のOPEC総会で増産が討議されるとの情報で、前日比3.28ドル安、94.42ドルで取引されたことが、株価を助けたとWSJ紙は紹介している。100ドル原油を目前にして一休みして当然だろう。

12月11日に予定されている米FOMC(公開市場委員会)での、0.25%の利下げは既にマーケットに織り込まれている。金利面でのサプライズがなければ、アブダビの贈り物だけでは、とても現在の株価を維持出来そうにないことは素人目にも明らかである。

様々な悪材料は無視する。わらをもつかみたい現在の投資家心理を正直に鏡に映した。今朝のNYダウの215ドル反発、つれて、ドル反発も、お神酒徳利で上げた、反発であると、有難く受け止めておいた方がよさそうだ。シートベルトは、はずしてはなるまい。〈了〉

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