野球の話で恐縮だが、長いペナントレースの中で、「この試合はどうしても負けられない」という節目の試合が2つ、3つくらい必ずある。踏ん張りどころでの試合を落とすとあとずるずると優勝の文字から遠ざかることがよくある。
9月9日、OPECはウイーンで開かれた総会で生産枠据え置き(実質日量52万バレル減産)を決定した。原油相場は7月に史上最高値の147ドルをつけたあと下げ続け、バレル100ドル目前まで値下がりした。さすがのOPECにも危機感が生まれたのであろうか。
しかしながら、このところの値下がりで、原油相場はバレル80ドルまで値下がりすると公言するアナリストも出てきた。6月頃までは200ドル原油時代到来かといわれていたから正に様変わりである。ついベルトのヒモを緩めたくなるが油断大敵であろう。
9月9日付けのWSJ紙によると、OPEC総会開始直前にロシア副首相のIgorSechinがウイーンを訪れ、OPECとの協調体制を申しいれて関係者を驚かせたと報じた。世界原油生産でOPEC30%,ロシア11%併せて40%強だから仮に協定が実現すれば影響は大きい。
ロシアはグルジア紛争で南オセチアに軍隊を送り込んでベルリンの壁崩壊後はじめてとなる「冷戦時代」という古証文を引っ張り出させた。石油の世界でロシアが一枚加わると欧米との軋轢がまた一つ増えることになろうとWSJ紙は解説している。
二ユーズウイーク(日本版))(9月3日号)では、グルジア紛争でのロシアの動きを「ロシアの野望」と捉え興味深い特集を組んだ。日本ではロシアと聞けば北方領土問題と相場が決まっている。国際社会では政治経済全般でロシアが現在台風の目である視点が日本に全くない。
物の値段は基本的には需給で決まる。しかし、原油相場のピークから30%の値下がりにはユーロ相場が7月高値の1ユーロ=1.60ドル台から1.40ドル台への値下がりが大いに影響した。ドルが歯止めなく値下がりを続ければドル建て値段を上げて当然だからだ。
NY外国為替市場で、9月10日、ユーロは対ドルで2007年9月20日以来の安値となる1ユーロ=1.4002ドルで取引された。英ポンドも売られ1ポンド=1.7540ドルで取引された。欧州の景況感悪化からECB(欧州中央銀行)の利下げ期待がユーロを引き下げた。
米証券4位のリーマン・ブラザーズが今年6~8月期の決算でサブプライムローンの焦げ付き急増で78億ドル(8,300億円)の追加損失の結果39億ドル(4,100億円)の赤字決算を発表した。米国景気は住宅問題で足をとられて良くないが欧州の景気はこれから悪くなるとの思惑からユーロや英ポンド相場に下げ止まり感が生まれて来ない。
NY株式市場ではレーマン赤字決算が尾を引き、NYYダウは前日比36ドル高の11,267ドルで取引を終了した。ファ二ィ・メイとフレディ・マック救済策発表でご祝儀相場となったがレーマンの決算が冷や水を浴びせた格好だ。
日本の新聞だけを読んでいると自民党総裁選の話と汚染米が毎日のように紙面を飾っている。同じニュースを取り上げないと支局にクレームがくるのだそうだ。日本の医療現場では医師不足で十分な医療を受けられない患者が急増している。法曹界では政府が弁護士の「促成栽培」を進めていると聞いた。大分県での教員試験の賄賂常態化は驚きだった。
せめてリーダーたる人だけでも国の行く末を考えて私欲に捉われず働いて欲しい。(了)
9月9日、OPECはウイーンで開かれた総会で生産枠据え置き(実質日量52万バレル減産)を決定した。原油相場は7月に史上最高値の147ドルをつけたあと下げ続け、バレル100ドル目前まで値下がりした。さすがのOPECにも危機感が生まれたのであろうか。
しかしながら、このところの値下がりで、原油相場はバレル80ドルまで値下がりすると公言するアナリストも出てきた。6月頃までは200ドル原油時代到来かといわれていたから正に様変わりである。ついベルトのヒモを緩めたくなるが油断大敵であろう。
9月9日付けのWSJ紙によると、OPEC総会開始直前にロシア副首相のIgorSechinがウイーンを訪れ、OPECとの協調体制を申しいれて関係者を驚かせたと報じた。世界原油生産でOPEC30%,ロシア11%併せて40%強だから仮に協定が実現すれば影響は大きい。
ロシアはグルジア紛争で南オセチアに軍隊を送り込んでベルリンの壁崩壊後はじめてとなる「冷戦時代」という古証文を引っ張り出させた。石油の世界でロシアが一枚加わると欧米との軋轢がまた一つ増えることになろうとWSJ紙は解説している。
二ユーズウイーク(日本版))(9月3日号)では、グルジア紛争でのロシアの動きを「ロシアの野望」と捉え興味深い特集を組んだ。日本ではロシアと聞けば北方領土問題と相場が決まっている。国際社会では政治経済全般でロシアが現在台風の目である視点が日本に全くない。
物の値段は基本的には需給で決まる。しかし、原油相場のピークから30%の値下がりにはユーロ相場が7月高値の1ユーロ=1.60ドル台から1.40ドル台への値下がりが大いに影響した。ドルが歯止めなく値下がりを続ければドル建て値段を上げて当然だからだ。
NY外国為替市場で、9月10日、ユーロは対ドルで2007年9月20日以来の安値となる1ユーロ=1.4002ドルで取引された。英ポンドも売られ1ポンド=1.7540ドルで取引された。欧州の景況感悪化からECB(欧州中央銀行)の利下げ期待がユーロを引き下げた。
米証券4位のリーマン・ブラザーズが今年6~8月期の決算でサブプライムローンの焦げ付き急増で78億ドル(8,300億円)の追加損失の結果39億ドル(4,100億円)の赤字決算を発表した。米国景気は住宅問題で足をとられて良くないが欧州の景気はこれから悪くなるとの思惑からユーロや英ポンド相場に下げ止まり感が生まれて来ない。
NY株式市場ではレーマン赤字決算が尾を引き、NYYダウは前日比36ドル高の11,267ドルで取引を終了した。ファ二ィ・メイとフレディ・マック救済策発表でご祝儀相場となったがレーマンの決算が冷や水を浴びせた格好だ。
日本の新聞だけを読んでいると自民党総裁選の話と汚染米が毎日のように紙面を飾っている。同じニュースを取り上げないと支局にクレームがくるのだそうだ。日本の医療現場では医師不足で十分な医療を受けられない患者が急増している。法曹界では政府が弁護士の「促成栽培」を進めていると聞いた。大分県での教員試験の賄賂常態化は驚きだった。
せめてリーダーたる人だけでも国の行く末を考えて私欲に捉われず働いて欲しい。(了)