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2009年原油相場予測:75ドル←→126ドル見方分かれる(学校で教えてくれない経済学)

2008-09-21 18:53:43 | 経済学
 原油相場(WTI)は、一連の金融支援策の実施を受けて、米国の原油需要が回復するとの思惑から、9月19日、一時バレル105.25ドルを記録した。9月20日付けのWSJ紙は、2009年の原油相場の見通しについて様々な見方を紹介している。
 日本では何事も他人事で済ます人が政治家に限らず多い。原油問題でもガソリンがリッター180円、190円へ上げていたときはマスコミも一緒になって騒ぐ。ところが、ガソリンスタンドの看板が160円台に下がると毎日車を運転している人でも忘れてしまうそうだ。
昨晩、朝日ニューススポットという番組を見ていたら、リーマンブラザーズの問題では日本人の関心が薄い。それはある程度わかるが、新東京銀行救済は一刻を争う深刻な状態に直面しているが、肝心の都民の関心が一向に盛り上がらないと紹介していた。
日本人は多少個人差もあるが、なにかにつけて人任せのひとが多い。病気になってから慌てる。問題が起こってから騒ぐ。騒ぐだけ騒いだあとすぐに忘れる。淡路阪神大震災も語る人が少なくなった。JR福知山線での脱線転覆事故でさえ早や忘却の彼方である。
WSJ紙の今朝の記事に戻す。2009年の原油相場はいくらになるのか。様々な見方が紹介されている。
記事の冒頭に、ある人の予測として、「この先世界経済はさらに悪化する。同時にドルが堅調を続ければWTI相場はバレル75ドルまで値下がりする」とWSJ紙は紹介していた。
WSJ紙は、ゴールドマン・ザックスのアナリストのArjun Murti氏の見解に多くの紙数を割いた。同氏は3年前、WTIはバレル105ドルなると予測して的中させた。今年5月には。「6ヶ月から24ヶ月にかけて原油相場はバレル150ドルから200ドルまで上昇する」と大胆に予測して、「原油200ドル時代到来か」と話題を独占したその人である。
予測ははずれることが多い。原油相場は7月バレル147ドルを記録したあと金融不安、ユーロ安につれて、90.51ドルまで下げた。それが金融不安解消策で104ドルまで戻した。
Murti氏は先週、2009年のWTI年間平均で、当初の予測をバレル30ドル引き下げ110ドルへ下方修正した。下方修正の根拠は、①先進国の原油需要軟化,②OPECの追加生産、③強いドルである。原油は基本的に供給サイドに限界がある商品であると指摘している。
目先の2008年10~12月期については、①オリンピック後の中国の原油消費復活、②原油相場下落による需要増加,③ハリケーン「グスタフ」「アイク」被害で備蓄需要増加を挙げ、原油需要は回復すると予測しているとWSJ紙は紹介していた。
リーマンブラザースのアナリストのEdwardMorse氏は、①先進国の需要減、②中国経済の悪化、③OPEC増産からバレル93ドルと予測している。リーマン破綻でリーマン石油チームはそのままバークレイに移される。同氏が見解を変えるかもしれないと指摘していた。
強気予測の代表は米国政府である。米エネルギー情報局(EIA)は、世界の石油需要は回復する。2009年の平均原油価格はバレル126.50ドルと予測している。
米国の金融不安も米国だけの問題に留まらない。原油も同じだ。いまは100ドルで落ち着いているが、日本は100%輸入国である。大騒ぎになっているメラミン混入製品も偶然起こった問題ではないだろう。責任ある立場の人は緊張感を持ってプレーして欲しい。(了)

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