ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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地元企業の株主総会風景(スケッチ&コメント)

2009-04-25 08:57:26 | スケッチ


地元企業の株主総会風景

江嵜企画代表・Ken



 地元神戸の菓子メーカーの株主総会に出て会場の様子をスケッチした。この会社は創業昭和6年(1931)だから80年近い歴史がある。以前は最寄駅の阪神御影駅のプラットフォームから本社ビルが見えた。いまは海上埋め立て地の六甲アイランドへ移転した。

 業績は一進一退を繰り返していたが、最近は不況下にもかかわらず、当社の基本的経営方針である、百貨店販売に軸足を置いた堅実経営を続け、年6円の配当を出せるまで回復した。株価は日経ダウ並みに上下に動くが、値上がり益は期待できない。

 ただ、喫茶・レストランも経営しており、指定の店では株主優待で20%割引券を1000株につき10枚出しているので、ご婦人には人気がある。株主総会の会場にも大勢ご婦人が来ていた。出席者には1500円前後のお菓子がお土産に出る。会場では当社製品が20%引きで買える。昨年から株主定着を狙って、3年以上保有すれば時価3000円程度のお菓子が送られるようになった。

 株主総会へは、議長を務める社長と株主との質疑応答を楽しみにして出かける。この日は8人が質問した。ローカル企業というせいもあろうが、とげとげしい質問はあまり出ない。社長はひとりひとり、時間をかけて、丁寧に答えた。

 「地元では名が通っているが、地方では名前が知られていない。マスコミを使ってもっと宣伝しないのか」と若手の男性が最初に手を挙げた。社長は、「百貨店関係が売り上げの70%を占める。マスメディアの効果は測りにくい。現場第一主義でこれからもやって行きたい。」と答えた。

 二番手は「イベントなどで出る売れ残り商品をチャリティなどに寄付したら名前が売れるのではないか。」と質問した。社長は、「当社の製品は、ひとさまの口に入るものである。ロス率1%に抑える。売り切る。それでも残れば廃棄する。」ときっぱりと答えた。

 三番手は「今の世の中の流れは、インターネットの活用だ。当社は不足している。」と質した。社長は、「売り上げの65%が干菓子、生菓子が27%である。バレンタインにはヤフーに掲載している。当社オンラインで生菓子は出来ないが注文出来る。株主様のご趣旨を生かし、インターネットのサイトにこれからもどしどし出していきたい。」と答えた。

 六番手は「マスコミ、アナリストに対する情報公開の対応がまずいのではないか。先日の記者会見でも取り上げたのは神戸新聞のみだ。それも売り上げ増、赤字決算と大きな見出しが出た。直後に株価が大きく下げた。」と指摘した。

 社長は「マスメディアの宣伝はやっていない。当社は巣ごもり需要を開拓する。値ごろ感を尊重する。素材からきっちり吟味する。ブライダル、お悔やみにも力を入れており成果が出ている。最近では、大手企業の記念祭で多額の特注をいただいた。株価の下げは日経ダウに連動した。その後は日経ダウは下げ続けたが300円をキープしている。6円配当は維持する。」とスクリーンに株価推移を写して説明した。

 「2011年に創業80周年を迎える。贈り物がキーワードである。女性が中心。年齢層も幅広い。当社のマークを大事にする。長期的に考え、コツコツと仕事を続けたい。」と社長は、質疑応答を終えた。ささやか1000株の株主だが、地元企業の頑張りに期待して、会場を後にした。(了)


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