今年のプロ野球は、セパ同時開催、WBCで日本が世界一になったこともあり、例年以上に観客が多いようだ。関西の人気チームの阪神タイガースが、新装なった甲子園球場での初戦をスリル満点の逆転勝ちを収めたが、その余勢をかって、昨日のナイターも四番金本選手の3連続ホームランのおまけ付けで連勝した。
各球場での観客数が出ている。セントラルリーグでは、横浜16,300人(横浜・巨人)、神宮15,000人(ヤクルト・中日)、甲子園42,300人(広島・阪神)、パシフィックリーグでは、東京ドーム18,800人(日本ハム・ロッテ)、Kスタ宮城13,300人(楽天・ソフトバンク)、西武ドーム10,000人(西武・オリックス)と断トツに甲子園球場の観客数が多いことがわかる。
「阪神なんば線」が今年3月20日に開通、奈良と神戸が一本の線路でつながったことで、気分的にも甲子園がぐっと近くなったようだ。先日、難波駅の近くの喫茶店で、売り子さんに「お客さん増えた?」と聞いたところ、にこにこしながら「ずいぶん増えました」と正直に答えてくれた。
経済学というと難しく考えるひとが多い。しかし、客の出入りが多いか少ないかを見るのが一番、手っ取り早い。知らぬ町へ出かけたら、タクシーの運転手とまず話をする。居酒屋では聞かずとも店の活気でだいたい想像がつく。経済学とは、お金をどれだけ落とすかで決まりだが、人が来ない限りどうにもならない。
今朝のNHK・BS「おはよう世界」で、オバマ大統領がハワイの海岸を散歩している情景を写していた。ハワイを訪れる観光客が2008年で前年比8%減った。特に、ハワイでのコンベンションの開催が、不況の影響で減り、ホテルの空室率が80%近い。それで景気づけにオバマさんを呼んだのであろう。
オバマ大統領ということでは、2016年の夏のオリンピックはシカゴで決まりだと現地シカゴでは、20年ぶりのアメリカ開催を心待ちにしているという記事が今朝の読売新聞に出ていた。現在、シカゴ、東京、リオデジャネイロ,マドリードの4都市が五輪開催に名乗りを上げている。
オバマ大統領は、今回ロンドンで開催されたG20でも外交官顔負けのパフォーマンスで辛口のアメリカのマスコミも「合格点」をつけた。先のオリンピック誘致合戦では、必ず出てくるのは、日本では、お金の話である。お金がないシカゴと比べ、日本政府が財政援助を保証したということで、日本は「有利だ」と取らぬ狸の皮算用をしている。
国際社会では、お金は基本的に重要だ。しかし、開発援助基金にしろ湾岸戦争支援にしろ、出したお金に見合った評価を、日本は受けていない。金さえ払っておけば、相手は尊重するだろうという考えは、日本国内では通用しても世界では効果が薄いことを、一般論だが、日本人は理解していない。
お金の集まる場所のシンボルのような場所の一つに株式市場がある。4月7日のNY株式市場では、週末の連休を控えて、薄商いの中、NYダウは、前日比47ドル高、7,837ドル、ハイテク株指数のナスダックは29ポイント高、1,590ポイントで取引を終了した。
この日は小売株、住宅建設株、保険株が相場をリードしたと今朝のWSJ紙は紹介していた。米住宅販売が、住宅ローン固定金利の低下で、厳しい中でも回復の芽が出はじめたことが材料にされた。車の売れ行きは悪い。しかし、住宅市場が、悪いなりに動きが出て来たことが一番大きい。
経済とからだの健康と類似点が多い。人間の体では腸が動き出すと回復の兆しである。先日NHK番組「ためしてガッテン」でも、「腸は第二の脳」と紹介していた。脳の働きが悪くなるとボケに限らず体全体に色々な障害が出てくる。腸は「第二の脳」だから、腸の働きが悪くなると病気になる。
為替市場でもお金の動きを教えてくれる。この日のNY外国為替市場で、ユーロが売られ、一時、1ユーロ=1.31ドル台まで値下がりした。ユーロは、対円でも値下がりし、1ユーロ=131.96円で取引された。円は対ドルで買い戻しが入り、1ドル=99.67円で取引きされた。
欧州経済は米国より悪いことが日本では理解されていない。バルチック海運市況が悪化している。エストニア、ラトビア、リトワニア(バルチック3国)通貨の格付け指数(フィッチレ―テイング)が引き下げられた。ドイツの2月の耐久財受注悪化、輸出が年ベースで23%減少した。
水鳥は「餌場」に集まる。人も水鳥と同じである。「餌場」とは魅力的存在と読み替えることもできる。魅力的存在には人が集まる。人が集まるかどうかは、経済学の基本である。自らが「餌場」であり、魅力ある存在かどうか、胸に手を当てて考えてみることも、時に、必要かもしれない。(了)
各球場での観客数が出ている。セントラルリーグでは、横浜16,300人(横浜・巨人)、神宮15,000人(ヤクルト・中日)、甲子園42,300人(広島・阪神)、パシフィックリーグでは、東京ドーム18,800人(日本ハム・ロッテ)、Kスタ宮城13,300人(楽天・ソフトバンク)、西武ドーム10,000人(西武・オリックス)と断トツに甲子園球場の観客数が多いことがわかる。
「阪神なんば線」が今年3月20日に開通、奈良と神戸が一本の線路でつながったことで、気分的にも甲子園がぐっと近くなったようだ。先日、難波駅の近くの喫茶店で、売り子さんに「お客さん増えた?」と聞いたところ、にこにこしながら「ずいぶん増えました」と正直に答えてくれた。
経済学というと難しく考えるひとが多い。しかし、客の出入りが多いか少ないかを見るのが一番、手っ取り早い。知らぬ町へ出かけたら、タクシーの運転手とまず話をする。居酒屋では聞かずとも店の活気でだいたい想像がつく。経済学とは、お金をどれだけ落とすかで決まりだが、人が来ない限りどうにもならない。
今朝のNHK・BS「おはよう世界」で、オバマ大統領がハワイの海岸を散歩している情景を写していた。ハワイを訪れる観光客が2008年で前年比8%減った。特に、ハワイでのコンベンションの開催が、不況の影響で減り、ホテルの空室率が80%近い。それで景気づけにオバマさんを呼んだのであろう。
オバマ大統領ということでは、2016年の夏のオリンピックはシカゴで決まりだと現地シカゴでは、20年ぶりのアメリカ開催を心待ちにしているという記事が今朝の読売新聞に出ていた。現在、シカゴ、東京、リオデジャネイロ,マドリードの4都市が五輪開催に名乗りを上げている。
オバマ大統領は、今回ロンドンで開催されたG20でも外交官顔負けのパフォーマンスで辛口のアメリカのマスコミも「合格点」をつけた。先のオリンピック誘致合戦では、必ず出てくるのは、日本では、お金の話である。お金がないシカゴと比べ、日本政府が財政援助を保証したということで、日本は「有利だ」と取らぬ狸の皮算用をしている。
国際社会では、お金は基本的に重要だ。しかし、開発援助基金にしろ湾岸戦争支援にしろ、出したお金に見合った評価を、日本は受けていない。金さえ払っておけば、相手は尊重するだろうという考えは、日本国内では通用しても世界では効果が薄いことを、一般論だが、日本人は理解していない。
お金の集まる場所のシンボルのような場所の一つに株式市場がある。4月7日のNY株式市場では、週末の連休を控えて、薄商いの中、NYダウは、前日比47ドル高、7,837ドル、ハイテク株指数のナスダックは29ポイント高、1,590ポイントで取引を終了した。
この日は小売株、住宅建設株、保険株が相場をリードしたと今朝のWSJ紙は紹介していた。米住宅販売が、住宅ローン固定金利の低下で、厳しい中でも回復の芽が出はじめたことが材料にされた。車の売れ行きは悪い。しかし、住宅市場が、悪いなりに動きが出て来たことが一番大きい。
経済とからだの健康と類似点が多い。人間の体では腸が動き出すと回復の兆しである。先日NHK番組「ためしてガッテン」でも、「腸は第二の脳」と紹介していた。脳の働きが悪くなるとボケに限らず体全体に色々な障害が出てくる。腸は「第二の脳」だから、腸の働きが悪くなると病気になる。
為替市場でもお金の動きを教えてくれる。この日のNY外国為替市場で、ユーロが売られ、一時、1ユーロ=1.31ドル台まで値下がりした。ユーロは、対円でも値下がりし、1ユーロ=131.96円で取引された。円は対ドルで買い戻しが入り、1ドル=99.67円で取引きされた。
欧州経済は米国より悪いことが日本では理解されていない。バルチック海運市況が悪化している。エストニア、ラトビア、リトワニア(バルチック3国)通貨の格付け指数(フィッチレ―テイング)が引き下げられた。ドイツの2月の耐久財受注悪化、輸出が年ベースで23%減少した。
水鳥は「餌場」に集まる。人も水鳥と同じである。「餌場」とは魅力的存在と読み替えることもできる。魅力的存在には人が集まる。人が集まるかどうかは、経済学の基本である。自らが「餌場」であり、魅力ある存在かどうか、胸に手を当てて考えてみることも、時に、必要かもしれない。(了)