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ガイトナー発言好感、NYダウ127ドル高(学校で教えてくれない経済学)

2009-04-22 09:08:22 | 経済学
 NY外国為替市場は、4月21日、前日売られたユーロと英ポンドが買い直され、ユーロは、1ユーロ=1.2971ドル、1英ポンド=1.4650ドルで取引された。日本円は、1ドル=98.53円、1ユーロ=127.77円と対ドル、対ユーロともに、値下がりした。

 今朝のWSJ紙によると、ユーロ反発は、米国株が前日の急落から落ち着きをとりもどしたことと、リスクの高いとされる通貨、例えばカナダドルなどに買い戻しがはいったためと解説していた。

 昨日、ユーロはECBトリシェ総裁発言を材料に売られた。今朝は、ガイトナー米財務長官の議会証言で米銀行株が反発、それにつれてNYダウが前日比127ドル高、7,969ドルへ前日の下げのほぼ半分を埋めたことがユーロ買い戻しに貢献した。

ガイトナーは、「米国の銀行は必要とする以上の資金を保有している」と証言した。要するにアメリカの銀行は問題ないと言ったことになる。ただ、今朝のNHK・BS「おはよう世界」が紹介していたブルームバーグニュースでは「ガイトナー発言がいつまで投資家をひきとめられるか」と指摘した。

同時にブルームバーグは、「次々発表される過去の悪い決算はどうでもいい。2009年に景気は持ち直すのかどうかというコメントをみんなが待ち望んでいるのだ」というゲストの意見も紹介していた。今朝のNY株式市場の反発は将来に対する投資家の期待感の表れかもしれない。

ユーロや英ポンドの反発は、米国景気の行方をヨーロッパ人自身が、自分の問題以上に、固唾を飲んで見守っていることの表れである。米国経済が良くならない限りヨ―ロッパも良くならない。

特に今回のサブプライムローン問題に端を発した世界危機に巻き添えを食ったという思いが強い英国人には米国景気の回復への願望は想像以上のようだ。それが英ポンド相場に素直に反映する。

しかし、日本で為替の話をすると、「また、為替相場か」という受け止め方である。為替相場には、それぞれの国の思いが表れると常々思っている。日本人は、自分の血圧や体温には神経質なくらい反応する。ところが、円相場の話になると、いずれ自分自身の日々の生活に降りかかってくる身近な問題にもかかわらず毛嫌いする。

この日ユーロが反発した背景にドイツの景況感指数であるZEWが、3月のマイナス3.5ポイントから4月に予測の3.5ポイントをも上回り13.0と改善したことだと今朝のWSJ紙は解説していた。ユーロは、昨日、1ユーロ=126.10円、1ユーロ=1.2888ドルまで値下がりしていた。

ユーロ相場はドイツ景気の行方が大いに影響する。NYダウは米銀行株が大いに影響する。体でいえば肝臓とか腎臓と言うより心臓に値する。為替相場や株式相場はそれぞれの国の健康のバロメーターであるとの認識が日本ほど希薄な国はないであろう。

今朝「朝日ニュースター」の番組で、西部邁氏と佐高信氏が「夏目漱石と日本文学」について語り合っていたのを興味深く聞いた。

その中で西部邁氏はウイットとユーモアは違うと話していた。漱石はイギリス留学の影響か大人のユーモアを心得たひとだと評していた。ユーモアには謙遜の美学がある。ウイットは高みから見おろすところがあるなどと話していた。

佐高信氏は経済人との付き合いが多い。あるバ―で佐高氏含め友達3人で部屋の隅で談笑していた。会社のえらいさんを囲んだ集団のひとりが「おい、おまえ、次に歌え」と突然言ってきたのにはたまげた、と。新幹線の中での話として、社長が席を立つと社長の悪口、専務が立つと専務の悪口が出ると日本のサラリーマン社会の実態の一端をユーモアたっぷりに紹介していた。

大いに脱線した。経済学はむつかしいと言う人は多い。経済とは日々の生活の一人一人の生き様にすぎない。いますこし日本人にユーモアのセンスがあれば日本の景気も良くなると確信する。(了)

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