米国で、5州で20例の豚インフルエンザの症状が報告されたことを受けて、ホワイトハウスは公衆衛生非常事態(Health Emergency)宣言した。メキシコでは80人以上が既に死亡した。日本では空港でメキシコからの帰国者に体温測定を実施していると今朝のWSJ紙が紹介していた。
WSJ紙によれば、豚インフルエンザ(Swine Flu)の症状は、熱、頭痛、咳、のどの痛み、体の痛みなど普通の風邪の症状と似ている。稀に豚と接触した人間が感染する。人から人への感染も懸念されていると指摘している。対応については、手洗いの励行、症状が出れば外出を控えることと書いていた。
CDC(米疾病対策センター)によれば、タミフル(Tamiflu),リレンザ(Relenza)が豚インフルエンザに効くかどうか現在テスト中であると発表した。緊急対応として抗ウイルス性の薬剤を1,250万を備蓄しており、3,750万追加可能であると4月26日発表した。
ホワイトハウスは、メキシコから帰国したオバマ大統領や随行員にも豚インフルエンザの症状は見られないと発表した。
NY市当局は、クイーンズ州の私立中学校の生徒に豚インフルエンザの陽性反応が出たことで、いまのところ感染拡大の怖れは見られないが、月曜日以降、学校閉鎖も考慮していると発表した。
米国以外の動きとしては、メキシコが非常事態宣言を出した。豚インフルエンザの症例としてカナダ4、ニュージーランド10、フランス4がWHO(世界保健機関)に報告されている。
香港では空港チエックで豚インフルエンザの兆候が確認されれば隔離する。韓国政府は香港に習う。韓国はメキシコ渡航者には警告すると発表した。インドネシアは、SARSや鳥インフルエンザ流行時と同じ体制をとり、入国者全員を検査すると発表した。
空港検査の強化や出入国に制限が厳しくなると通常のビジネスにも当然影響が出てくる。メキシコ政府の対応が遅れたのは経済への影響を恐れたためであるとの指摘も出ている。一端流行してしまうと事実上対応が難しい。
今朝のNHK・BS「おはよう世界」でも豚インフルエンザを取り上げ、フランスやドイツのテレビ番組を紹介していた。ドイツでは空港での制限はしていない。ドイツテレビのアナウンサーは、「ドイツはまだ「勧告」を出していない。説明は早い方がいい。2~3週間も経ってからでは手遅れだ」と話していた。
NHKテレビでは、「1918年のスペイン風邪、57年のアジア風邪、68年の香港風邪では数百万から1000万の犠牲者が出た。ただ今回は、いまのところ、豚から人への感染(フェーズ3)で、人から人(フエ-ズ4)の段階と認めていない。検査でも毒性は少ないようだ。十分な分析をした上で措置を取ることが望ましい」と話していた。
近くの喫茶「いけだ」で、昨日、なじみ客の一人が、豚インフルエンザの影響を心配していた。ゴールデンウイーク入りで、海外へ旅行に出るひとも多くなるだろう。取り立てて対応出来ないということであるが、せめて手洗いとうがいの励行だけは心がけたい。
経済の動きでは、NY外国為替市場で、電子取引で、ドルが売られ、1ドル=96.84円前後で取引された。ドルは対ユーロでも売られ1ユーロ=1.3243ドル前後で取引された。対ユーロで円は、1ユーロ=128.32円前後で取引された。
今朝のWSJ紙によれば、ユーロが対ドルで買われた背景のひとつに、4月のドイツの景況感が改善し、景気が3月に底を打ったとの観測が流れたためだと解説していた。ドルが週末売られた背景に、中国中央銀行のアドバイザーの一人が、2009年の中国経済は、政府の景気刺激策により、年7%ないし8%成長達成が見込めると語ったとの情報が刺激したと紹介していた。
ドルは世界金融危機が広がりを見せる中、むしろ安全通貨として避難先に選ばれていた。米国の景気の実態は良くないが相対的にドルが買われていたに過ぎない。日本では、ドルが売られ、円が買われると、すわ、大変だと、ネガティブに反応する。その意味でドル=96円台への移行は、持続性があるのかどうか、見極めておくことが大切だろう。
豚インフルエンザが突然、登場してきた。同列に議論できないが、突然変動するという点では為替も同じである。鳥インフルエンザでは日本は対応が遅れた。昔から、備えあれば憂いなしというではないか。(了)
WSJ紙によれば、豚インフルエンザ(Swine Flu)の症状は、熱、頭痛、咳、のどの痛み、体の痛みなど普通の風邪の症状と似ている。稀に豚と接触した人間が感染する。人から人への感染も懸念されていると指摘している。対応については、手洗いの励行、症状が出れば外出を控えることと書いていた。
CDC(米疾病対策センター)によれば、タミフル(Tamiflu),リレンザ(Relenza)が豚インフルエンザに効くかどうか現在テスト中であると発表した。緊急対応として抗ウイルス性の薬剤を1,250万を備蓄しており、3,750万追加可能であると4月26日発表した。
ホワイトハウスは、メキシコから帰国したオバマ大統領や随行員にも豚インフルエンザの症状は見られないと発表した。
NY市当局は、クイーンズ州の私立中学校の生徒に豚インフルエンザの陽性反応が出たことで、いまのところ感染拡大の怖れは見られないが、月曜日以降、学校閉鎖も考慮していると発表した。
米国以外の動きとしては、メキシコが非常事態宣言を出した。豚インフルエンザの症例としてカナダ4、ニュージーランド10、フランス4がWHO(世界保健機関)に報告されている。
香港では空港チエックで豚インフルエンザの兆候が確認されれば隔離する。韓国政府は香港に習う。韓国はメキシコ渡航者には警告すると発表した。インドネシアは、SARSや鳥インフルエンザ流行時と同じ体制をとり、入国者全員を検査すると発表した。
空港検査の強化や出入国に制限が厳しくなると通常のビジネスにも当然影響が出てくる。メキシコ政府の対応が遅れたのは経済への影響を恐れたためであるとの指摘も出ている。一端流行してしまうと事実上対応が難しい。
今朝のNHK・BS「おはよう世界」でも豚インフルエンザを取り上げ、フランスやドイツのテレビ番組を紹介していた。ドイツでは空港での制限はしていない。ドイツテレビのアナウンサーは、「ドイツはまだ「勧告」を出していない。説明は早い方がいい。2~3週間も経ってからでは手遅れだ」と話していた。
NHKテレビでは、「1918年のスペイン風邪、57年のアジア風邪、68年の香港風邪では数百万から1000万の犠牲者が出た。ただ今回は、いまのところ、豚から人への感染(フェーズ3)で、人から人(フエ-ズ4)の段階と認めていない。検査でも毒性は少ないようだ。十分な分析をした上で措置を取ることが望ましい」と話していた。
近くの喫茶「いけだ」で、昨日、なじみ客の一人が、豚インフルエンザの影響を心配していた。ゴールデンウイーク入りで、海外へ旅行に出るひとも多くなるだろう。取り立てて対応出来ないということであるが、せめて手洗いとうがいの励行だけは心がけたい。
経済の動きでは、NY外国為替市場で、電子取引で、ドルが売られ、1ドル=96.84円前後で取引された。ドルは対ユーロでも売られ1ユーロ=1.3243ドル前後で取引された。対ユーロで円は、1ユーロ=128.32円前後で取引された。
今朝のWSJ紙によれば、ユーロが対ドルで買われた背景のひとつに、4月のドイツの景況感が改善し、景気が3月に底を打ったとの観測が流れたためだと解説していた。ドルが週末売られた背景に、中国中央銀行のアドバイザーの一人が、2009年の中国経済は、政府の景気刺激策により、年7%ないし8%成長達成が見込めると語ったとの情報が刺激したと紹介していた。
ドルは世界金融危機が広がりを見せる中、むしろ安全通貨として避難先に選ばれていた。米国の景気の実態は良くないが相対的にドルが買われていたに過ぎない。日本では、ドルが売られ、円が買われると、すわ、大変だと、ネガティブに反応する。その意味でドル=96円台への移行は、持続性があるのかどうか、見極めておくことが大切だろう。
豚インフルエンザが突然、登場してきた。同列に議論できないが、突然変動するという点では為替も同じである。鳥インフルエンザでは日本は対応が遅れた。昔から、備えあれば憂いなしというではないか。(了)