ワールドカップ開催国は誰かがシナリオ描いて、舞台裏で静かに行動している？

（学校で教えてくれない経済学）



2018年はロシア、2022年はカタ―ル。サッカーワールドカップ開催国が日本時間深夜1時に決まった。ドイツＺＤＦは冷静に,英ＢＢＣ,豪ＡＢＣは共に落選国、中東アルジャジ―ラ、ロシアＲＴＲこちらは当選組、悲喜こもごもの反応を長時間かけて伝える様子をＮＨＫ/BS「ワールドニュ－ス」「おはよう世界」が紹介していた。

ロシアのプーチン首相は決定後、チュ―リッヒへ飛ぶ。メドベージェフ大統領は「ロシアは威厳を持って開催する」と胸を張って記者会見で話していた。今朝のロシアＲＴＲは米テレビのインタビュー番組に出演2012年の大統領選出馬を聞かれ「メドベージエフ大統領との合意の上で、ロシアの国の置かれた状況で、その時点で考える」とかわしていた。

ワールドカップ関連では、ロシアは苦戦が予想されていた。イギリスがべッカム、ウイリアムス王子、キャメロン首相をゴール直前に送りこんで逆転を信じて決定を待った。ロシアと書いた封筒をＦＩＦＡ会長が開けたときの悲鳴、落胆の様子を冷酷にBBCは伝えた。

カタールについては、気温40℃の炎天下では競技はできない。完璧な冷房施設を作る。潤沢なオイルマネーがある。時間も十二分にある。カタールでは現在、巨大なビル建設が進んでいる。ワールドカップ開催決定で経済発展に弾みがつくだろうとアルジャジ―ラは力説していた。

FIFAの投票直前に、不正疑惑が発覚。理事２名が棄権、投票は22名で行われた。報道陣は全てシャットアウトされた。人口160万の小国カタールに開催能力があるのか。今後波紋を広げるかもしれないとドイツＺＤＦが指摘していた。イギリスが1回目の投票で脱落したことに納得できないと英ＢＢＣは国民の気持ちを代弁していた。一方、今朝のロシアＲＴＲのお馴染のアナウンサーのいつになく晴れやかな表情が特に印象に残った。

一方、2日のＮＹ株式市場は、米民間雇用者数の増加、自動車需要の好調、中古住宅販売が予想外に増加した、クリスマス商戦の良好な滑り出し、欧州財政危機の落ち着きを好感、ＮＹダウは前日比106ドル高、11,362ドルで取引を終了した。シカゴ日経も150円上げた。

ＮＹ外国為替市場で、ユーロ圏の当面の危機は回避されたとの楽観論からユーロが買われ、1ユーロ＝1.32ドル台目前まで回復した。米10年物国債が売られ、利回りは、年2.998%まで上昇した。2日のＮＹ原油（ＷＴＩ）（期近物）相場は、バレル1.25ドル上昇、88ドルで終了した。気の早い向きは100ドル復活を囃している。インフレの硝煙の臭いがする。

ワールドカップ開催国が南アフリカ、ブラジルと来て今回、ロシア、カタールで決まった。誰かがシナリオを描き舞台裏で事が静かに進められていたような気がしてならない。（了）