愛の妙薬・オペラコンサ-ト風景
江嵜企画代表・Ken
オペラ「愛の妙薬」(初演:1832年・カノッビァ―ナ劇場/ミラノ)に娘さんが出演するので時間があれば見に来て欲しいと知人からご案内をいただき、大阪堂島にあるエルセラ―ンホールへ出かけた。
マドンナ、ァディーナを演ずるのが先の娘さんの加藤奈保子さんである。彼女の声量豊かなイタリア語のソプラノと白熱の演技と相手役のネモリ―ノ(菊池慈生さん)との息ピッたりの演技を堪能した。
イタリア語の原語上演であるが、舞台正面に字幕に要所々々手際良く出るので筋を追いながら結構理解出来た。
第一幕は、のどかな田園の農場。農夫のひとり、純朴なネモリ―ナは美人で頭のいいアデ―ィナに思いを寄せるがなかなか振り向いてもらえない。街の守衛隊の軍曹、ベルコ―レの邪魔がはいる。そこへインチキ薬売りがただの安もののワインを「媚薬」として売り付ける。
第二幕はもっと「媚薬」を飲めば恋がかなうと騙されるが、ネモリーナは金がない。「軍隊にはいる契約をすれば金が入る」とそそのかされる。
話は二転三転する。一時はベルコ―レ軍曹との婚約の宴までこぎつけたが、軍隊に入ってまで自分の愛を手に入れようとしたネモリーナに心を打たれ、ハッピーエンドとなる物語である。
最近、いちずに恋こがれる男が少ない。そういう男が見直されて来ているのか、オペラ「愛の妙薬」が欧米で人気が出ているようですと特別出演のナレ―タ―の西腋靖美さんが紹介しておられた。
450人収容できる会場には少し空席が見られた。オペラと言えばどうしても敷居が高いのかもしれない。ただ、字幕で対ア話を追いかけることが出来る、筋書きがコミカルで面白い、白熱の演技さえしてくれれば、イタリア言語のオペラでも、十分楽しめることがわかり収穫大だった。
舞台風景をいつものようにスケッチした。(了)