ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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米国は日本の二の舞を怖れ始めた。ゼロ金利による「潜水病」が怖い?(学校で教えてくれない経済学)

2010-12-28 11:15:05 | 経済学
「深海」という言葉を広辞苑でひくと①「深い海」②海の深いところ。普通は海面から2000メートル以上深いところ。日光が入射せず、植物の光合成が行われない。深海にすむ動物の栄養は生物の遺骸などに頼っているなどと出ていた。

「深海魚」を広辞苑でひくと200メートル以深にすむ魚類。浅海魚に比べて著しくからだが変形し軟弱。退化した眼、大きな口、単純な体色等が特徴。チョウチンアンコウ、ハダカイワシなどと出ていた。

今の日本は国全体が「深海魚」だと思えば分かり易い。預金しても金利がほとんどつかない。日本経済全体がデフレ状態にどっぷりつかり、物の値段に上がる気配が見られない。マスコミもデフレ、デフレと吹聴するものだからますますデフレ病がまん延する。日本は20年間、GDPが増えていない。異常と言うか、異様と言った方がいいかもしれない。アメリカがいま一番怖れていることは何か。日本の二の舞になることである。

今朝、テレビ東京「モーニングサテライト」という番組で、インフレタ―ゲット論者の学習院大学教授の岩田紀久男氏とJPモルガン証券の管野氏が「日銀の政策」を巡って議論していた。「深海魚」の話をひとこと入れてもらえば話が俄然面白くなったと思いながら聴いていた。ゼロ近くまで金利を下げてしまうとゼロ以下はないから天井と床の間に隙間がほとんどない。しかも政治の貧困で国民の間に閉塞感が充満している。手遅れの患者の病気を治してくれ、しかもすぐに治してくれと言われても、どんな名医でも手こずるだろう。

患者ついでに言えば、「潜水病」というやっかいな病気がある。広辞苑によれば「ケーソン病のこと。長時間気圧の高い所にいて急に通常の気圧のところに出た際、血中の窒素が気泡となって血管をふさぐ為に起こる病気」と出ていた。一端、海底に潜ったあと潜水夫は時間をかけて水面に上がなければならないのは潜水病にかかるからである。一端デフレ病にかかると回復に時間がかかる。潜水病と同じである。

身近な例では、生活レベルがある。落ちるところまで落ちてしまうと容易なことでは生活レベルは元に戻せない。物の値段で見ても同じで、下げる時は簡単だが、一端値段を下げてしまうと容易なことでは回復しない。金利も同じで、頭のいい人がいくら理屈をこねても、経済と言うからだ自身が「潜水病」を本能的に厭がるからであろう。

26日、クリスマス休暇明けのNY地方は大雪でケネディー空港、ラグアディア空港あわせて3,000便が欠航した。路面では50センチの積雪、バス、地下鉄も渋滞したとNHK/BS[おはよう世界」が報道していた。一方、大雪のお陰で、NYの靴屋さんがブーツで大儲けしたという話を「モーニングサテライト」が紹介していた。この日のNYダウは、商い閑散の中、18ドル安、11,555で取引を終えた。中国の0.25%利上げを嫌気してドルが小幅売られ、1ドル=82.78円、1ユーロ=108.96円と円が値上がりした。

米国は6000億ドルで国債買い入れという俗にQE2政策を断行した。その米国が日本の二の舞を怖れ始めた。米国はゼロ金利では日本と同じ穴の狢。「潜水病」が怖いのではなかろうか。(了)

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